第2次補正予算案 衆院本会議で審議入り 首相 閣僚辞任を陳謝
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221121/k10013899031000.html
2022年11月21日のNHKニュースより転載
物価高騰対策などを盛りこんだ今年度の第2次補正予算案が、衆議院本会議で審議入りしました。
岸田総理大臣は、国会開会中の閣僚の相次ぐ辞任について「任命責任を重く受け止めている」と陳謝しました。
21日の衆議院本会議は、寺田前総務大臣の辞任を受けて、およそ2時間遅れて開会し、電気料金の負担軽減や、妊娠や出産に際しての10万円相当の経済的支援などを盛りこんだ、一般会計の総額でおよそ28兆9000億円の今年度の第2次補正予算案が審議入りしました。
冒頭、岸田総理大臣は、閣僚の相次ぐ辞任について、「国会開会中に辞任する事態となったことは誠に遺憾であり、任命責任を重く受け止めている。政策に遅滞が生じないよう政府一丸となって国政の運営に取り組むことで職責を果たしたい」と陳謝しました。
立憲民主党の吉田晴美氏は「寺田氏はたび重なる政治資金規正法違反、公職選挙法違反、脱税疑惑など、違法行為の連続だった。なぜもっと早く更迭しなかったのか。葉梨前法務大臣の更迭の遅れは外交にも影響を与え、大失態だ」と批判しました。
これに対し、岸田総理大臣は「寺田氏には丁寧に説明責任を尽くすよう指示してきたが、きのう本人から、補正予算案など重要課題処理の最終段階を迎えている時に、みずからの政治資金に関する質疑が続くことで、悪影響を与えたくないと辞任の申し出があった。また、葉梨氏からは軽率な発言によって迷惑をかけたくないと辞任の申し出があり、これを認めた」と釈明しました。
一方、21日の本会議では、旧統一教会の被害者救済に向けて悪質な献金を規制する新たな法案をめぐっても議論が行われ、立憲民主党や日本維新の会が「政府が示した概要では、禁止される寄付の要件が厳しすぎるうえ、家族が寄付の取り消しを求められる範囲が狭すぎる」などと批判したのに対し、岸田総理大臣は「政府としては寄付適正化の仕組みの概要を土台として、各党からの意見も参考にしつつ、法案化の作業を進めていく」と述べました。
衆議院インターネット審議中継
https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=54213&media_type=
2022年11月21日 (月)
本会議 (2時間43分)
案件:
各種委員等の選挙
民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案(210国会閣9)
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律等の一部を改正する法律案(210国会閣17)
特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第9因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案(210国会衆15)
国務大臣の発言
国務大臣の演説(財政)
発言者一覧
説明・質疑者等(発言順): 開始時刻 所要時間
細田博之(衆議院議長) 14時 47分 02分
大西英男(内閣委員長) 14時 49分 04分
三ッ林裕巳(厚生労働委員長) 14時 53分 05分
岸田文雄(内閣総理大臣) 14時 58分 04分
鈴木俊一(財務大臣 内閣府特命担当大臣(金融) デフレ脱却担当) 15時 02分 08分
吉田はるみ(立憲民主党・無所属) 15時 10分 30分
井上信治(自由民主党) 15時 40分 22分
藤田文武(日本維新の会) 16時 02分 25分
海江田万里(衆議院副議長) 16時 27分 01分
稲津久(公明党) 16時 28分 21分
長友慎治(国民民主党・無所属クラブ) 16時 49分 18分
高橋千鶴子(日本共産党) 17時 07分 20分
答弁者等
大臣等(建制順):
加藤勝信(厚生労働大臣)
野村哲郎(農林水産大臣)
国務大臣の演説(財政)を行う鈴木俊一財務大臣
【衆院本会議】吉田議員、立て続けの大臣辞任に総理の責任を追及
https://cdp-japan.jp/news/20221121_4909
2022年11月21日の立憲民主党HPより転載
衆院本会議で11月21日、財政演説及び大臣更迭に関する代表質問が行われ、立憲民主党・無所属から吉田はるみ議員が登壇し、(1)寺田総務大臣・葉梨大臣の辞任、(2)政府提出の令和4年度第2次補正予算、(3)旧統一教会問題――等について取り上げました。
(1)寺田総務大臣、葉梨大臣の辞任について
吉田議員は、寺田総務大臣の度重なる政治資金規正法違反、公職選挙法違反、脱税疑惑など違法行為が連続し、担当大臣である寺田大臣が取り繕う答弁をするたびに運用が歪められたことに、「これで統一地方選挙の違法行為を取り締まれるの」かと指摘し、寺田大臣の更迭が「遅すぎ」だと批判しました。
葉梨大臣についても、更迭の決断が遅れ審議時間が無駄になった責任を岸田総理に問いました。
岸田総理は「国会中の辞任は遺憾、任命責任を重く考えている」と述べました。
(2)政府提出の令和4年度第2次補正予算について
吉田議員は、「遅すぎる上に、巨額予備費と基金だらけの『見せかけ予算』」だと批判しました。
吉田議員は、「報道によれば、今回、基金は少なくとも38事業、合計8兆5000億円程度、実に補正予算全体の約3割にも及ぶ」と指摘し、基金は一度作られると国の監視の目が届きにくく、無駄遣いが増える恐れがあるとの懸念を表明しました。
岸田総理は、「補正予算において計上された基金事業は、経済対策の政策課題を迅速かつ効率的に実施する上で必要になるものを判断した」と答弁しました。
吉田議員は、予備費について、「国会審議なしで支出できるいわば白紙委任のポケットマネーを政府に与えるようなもの」「今年度予算全体では10兆円を超え」「極めて異常な規模だ」と批判しました。
岸田総理は「足元の経済対策に機動的に対応し、持続可能性の信任が失われないように取り組む」と述べました。
(3)旧統一教会問題について
吉田議員は、立憲民主党が安倍元総理の銃撃事件後、すぐに旧統一教会被害対策本部を立ち上げ、被害者のヒアリングなど、調査・会議を重ね、その結晶として、10月17日に日本維新の会と共同で「悪質献金被害救済法案」を提出した経緯を説明ました。
先週金曜日18日に概要を公表した政府案ついて、「骨抜き法案になっていないか」と指摘し、マインドコントロール下での寄付が取り消し対象か、取り消し権の行使期間20年にすべきではないか等、政府案をただしました。岸田総理は政府案を説明するにとどまりました。
約7000人と推定される旧統一教会信者の日本人妻について、吉田議員は、「被害実態を調査し、メールやLINEなどで無料相談や帰国費用を負担する帰国支援をすべきだ」と政府に求めました。
岸田総理は、相談に応じて支援している、自ら帰国費用を負担できない人には貸付を行っている等、政府の取り組みを説明しました。
吉田議員は、組織的に奨励しているとされる養子縁組について岸田総理に見解をただしたのに対して岸田総理は、法律違反になり得ると指摘し、厚労省において、旧統一教会の事実関係の確認を行っていると述べました。
さらに、吉田議員は「質問権」の質問項目の中に、この違法の疑いがある養子縁組の実態解明も入れるべきだと求めました。岸田総理は、「効果的な権限行使の妨げるになるため、コメントを控える」と述べました。
最後に、吉田議員は、「旧統一教会の最大の被害者、犠牲者は、子どもたちです。女性たちです。社会的に弱い立場にある方々なのです。そのことを決して忘れないでください」と締めくくりました。
立憲民主党の吉田はるみ氏
最大の処方箋は賃上げ 第2次補正予算案審議入り 高橋議員迫る
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik22/2022-11-22/2022112201_03_0.html
2022年11月22日の赤旗より転載
2022年度第2次補正予算案が21日に審議入りし、衆院本会議で各党が代表質問を行いました。日本共産党の高橋千鶴子議員が質問に立ち、最低賃金の全国一律1500円の実現や、消費税減税などを岸田文雄首相に迫りました。(質問要旨)
第2次補正予算案は電気代やガス料金の値上げ対策など、総額約28兆9200億円ですが、物価高騰や異常円安に対応するものになっていません。
高橋氏は「異常な円安と物価高騰に対する最大の処方箋は賃上げ」と主張。公定価格や報酬で水準を決めている介護、障害、保育などのケア労働者の賃金を、全産業平均まで引き上げることや、国や自治体の非正規労働者の時給を1500円以上に引き上げることを求めました。
高橋氏は「大事なことは国民の懐をあたため、内需の充実で実体経済を立て直していくことだ」と強調。「最大の決め手は、物価全体を押し下げる消費税減税だ」と岸田首相に迫りました。
高橋氏は「食料自給率が38%、エネルギー自給率が12・1%と、危機の時にもろいのが今の日本だ」と指摘。食料自給率引き上げの目標を持ち、国産化を進め、当面は高騰部分をカバーし、生産費を償える制度の拡充が必要だと主張しました。
政府が重点とする電気代、ガス料金の値上げ対策は、供給側への補助によって値下げにつなげようとするものです。高橋氏は、「電力会社が相次いで値上げを発表しているなか、補助の効果も、出口も見えなくなるのではないか」と指摘しました。
岸田首相は「支援策による値下げの効果を実感できるよう、毎月の請求書や検針票で、値下げの単価等をわかりやすく記載する」と答えました。
共産党の高橋千鶴子氏
第2次補正予算案の答弁を行う岸田文雄首相
「葉月のタブー 日々の備忘録 別館」https://hazukinoblog02.seesaa.net/ にて扱った記事です。
画像は別館より。
11月21日、衆院本会議。
国務大臣の演説(財政)を行った。
鈴木俊一財務大臣が第2次補正予算案の趣旨説明を行った。
岸田文雄総理、鈴木俊一財務大臣、加藤勝信厚生労働大臣、野村哲郎農林水産大臣に対し、代表質問を行った。
立憲民主党の吉田はるみ氏、自民党の井上信治氏、日本維新の会の藤田文武氏、公明党の稲津久氏、国民民主党の長友慎治氏、共産党の高橋千鶴子氏が、それぞれ質疑を行った。
参考
11月8日、“経済対策”補正予算案 閣議決定 一般会計の総額28兆9222億円
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/493373841.html
10月28日、岸田首相が会見 新たな総合経済対策を閣議決定
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/492970285.html
政府 子育て支援策 0〜2歳児がいる世帯にクーポン発行を検討(NHKニュース2022年10月15日)
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/492552233.html
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