経済安保法案、参院審議入り 重要物資の供給網強化
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022041300148&g=eco
2022年4月13日の時事通信より転載
岸田文雄首相が看板政策に掲げる経済安全保障推進法案が13日午前の参院本会議で審議入りした。同日は趣旨説明と質疑を実施。政府・与党は今国会で成立させ、半導体をはじめとする重要物資のサプライチェーン(供給網)強化などを進めたい考えだ。
参議院インターネット審議中継
https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
2022年4月13日
本会議
約2時間27分
会議の経過
〇議事経過 今十三日の本会議の議事経過は、次のとおりである。
開会 午前十時一分
経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する
法律案(趣旨説明)
右は、日程に追加し、小林国務大臣から趣旨説明があった後、宇都
隆史君、杉尾秀哉君、塩田博昭君、礒崎哲史君、柴田巧君、田村
智子君がそれぞれ質疑をした。
日程第 一 困難な問題を抱える女性への支援に関する法律案(厚生
労働委員長提出)
日程第 二 障害者による情報の取得及び利用並びに意思疎通に係る
施策の推進に関する法律案(厚生労働委員長提出)
右の両案は、厚生労働委員長から趣旨説明があった後、日程第一は
可決、日程第二は全会一致をもって可決された。
日程第 三 防衛省設置法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
議院送付)
右の議案は、外交防衛委員長から委員会審査の経過及び結果の報告
があった後、可決された。
日程第 四 自動車損害賠償保障法及び特別会計に関する法律の一部
を改正する法律案(内閣提出)
右の議案は、国土交通委員長から委員会審査の経過及び結果の報告
があった後、可決された。
日程第 五 道路交通法の一部を改正する法律案(内閣提出)
右の議案は、内閣委員長から委員会審査の経過及び結果の報告が
あった後、可決された。
散会 午後零時二十分
発言者一覧
山東昭子(参議院議長)
小林鷹之(内閣府特命担当大臣(科学技術政策、宇宙政策)、経済安全保障担当)
宇都隆史(自由民主党・国民の声)
杉尾秀哉(立憲民主・社民)
塩田博昭(公明党)
礒崎哲史(国民民主党・新緑風会)
柴田巧(日本維新の会)
田村智子(日本共産党)
山田宏(厚生労働委員長)
馬場成志(外交防衛委員長)
斎藤嘉隆(国土交通委員長)
徳茂雅之(内閣委員長)
第208回 通常国会
https://www.cas.go.jp/jp/houan/208.html
経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律案 R4.2.25
概要(PDF/534KB)
https://www.cas.go.jp/jp/houan/220225/siryou1.pdf
経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律案(経済安全保障推進法案)の概要
経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律案の趣旨説明を行う小林鷹之経済安全保障担当大臣
【参院本会議】杉尾議員「経済安保法案」について代表質問
https://cdp-japan.jp/news/20220413_3470
2022年4月13日の立憲民主党HPより転載
参院本会議で4月13日、「経済安保法案(経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律案)」についての趣旨説明と質疑が行われ、杉尾秀哉参院議員が質問に立ちました。
(1)岸田政権半年
杉尾議員は冒頭、政権発足後半年が経った岸田政権について、新型コロナにウクライナ危機、まさに「内憂外患の中で、緊張感をもって政権運営を続けておられる事に敬意を表します」としつつも、「岸田総理は社会的に重要な課題について聞かれても、『緊張感をもって注視する』」と答えるだけだと指摘。その上で、「目玉の政治スローガンである『新しい資本主義』の全体像を早く示すべき」と迫りました。岸田総理は、 「6月までに、新しい資本主義の基本的な考え方をまとめたビジョンと、その具体策と工程表を含む実行計画を取りまとめてまいります」と述べ、いまだ具体像がないことが露呈しました。
(2)ウクライナ危機
杉尾議員は、ウクライナに平和を回復させるために、「日本ができることは、まだまだあります」と述べ、原油と天然ガス開発の「サハリンT」「サハリンU」からのエネルギー輸入を停止すべきと強調。他方、岸田総理は「国民生活や事業活動にとって重要なため、今後も権益を保有していく」として停止しない意向を示しました。
また杉尾議員は、政府がウクライナからの「避難民」と言う言葉に固執し、「難民」と峻別する事には違和感があると表明。国際社会から「難民鎖国」と批判されないためにも、「一過性の政治的パフォーマンス」ではなく、「これを機に難民認定の拡大に、大きく舵を切るべき」と迫りました。岸田総理は「法務省において難民に準じて保護する仕組みの検討を進めております」として、なお慎重姿勢を崩しませんでした。
(3)イベントワクワク割
政府がワクチン3回接種済の人を対象に、ワクチンの名を使用しネーミングした「イベントワクワク割」を来月から始めると報じられていることについて杉尾議員は、「感染が再拡大しているのに、本当に来月から始めるのか。そもそも、行政サービスをワクチン接種の有無で差別するのはおかしくないですか」と追及。岸田総理は、「慎重に検討していくこととしており、現時点では直ちに始めることは考えてはおりません」と述べ、またもや「朝令暮改」の姿勢が露呈した格好となりました。まん延防止等重点措置については、「ただちに必要な状況ではない」との認識も示しました。
(4)経済安保法案
以上も踏まえ杉尾議員は、「経済安保推進法案」は、仮に成立すれば、岸田政権にとって発足以来、唯一と言ってもいい「具体的業績」となりうると指摘。
その上で立憲民主党は、(1)自由で開かれた経済活動(2)民間活力と経済の成長(3)経済安全保障の実効性確保の観点から、「自由と規制」「経済と安全保障」のバランスを最重要視し、「経済安全保障の基本理念」を新たに条文として盛り込んだ「修正案」をまとめ、衆院に提出したと述べました。衆院で否決された立憲民主党の修正案について岸田総理は、基本理念などについて「大きな違いはないと考えております」と答弁しました。
最後に杉尾議員は、食品製造に欠かせない噴霧乾燥装置で知られる「大川原化工機」という町工場が、中国に輸出した装置が「武器転用可能だ」として2年前に社長ら3人が逮捕され、初公判直前になって突然、「起訴」が取り消される事態となった冤罪事件を取り上げました。杉尾議員は、「『経済安保』は企業活動や市民生活にも、重大なマイナスの影響を与えかねません」と述べ、参院での法案審議では、岸田総理自身の「慎重に検討」「ていねいに説明」との言葉に象徴される曖昧な答弁をしないよう求め、釘をさしました。
経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律案の代表質問を行う立憲民主党の杉尾秀哉氏
経済が紛争の“武器”に 経済安保法案で田村智子氏 首相 否定せず
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik22/2022-04-14/2022041401_02_0.html
2022年4月14日の赤旗より転載
日本共産党の田村智子議員は13日の参院本会議で代表質問を行い、経済安全保障法案についてただしました。(質問要旨)
田村氏は法案審議の前提として「経済安全保障」とは新興感染症などの非常事態時に経済を守ることなのか、「何から何を守るのか」と質問。岸田文雄首相は「定義はない」「基本的な価値やルールに基づく国際秩序の維持強化を目指す」と述べるだけでした。
田村氏は、経済安保法案づくりの有識者会議のメンバーでもある北村滋・前国家安全保障局長が「経済を安全保障政策の『力の源泉』として利用する」「経済的措置を武器代わりに使う」などと述べているとして、法案が国家間の争いに対する「力」「圧力」として経済的措置を取ることに他ならないと指摘して首相の認識をただしました。岸田首相は「同盟国、同志国との連携強化は重要」と述べ、否定できませんでした。
2018年に大川原化工機が中国の会社に生物兵器に転用できる装置を輸出したとして外為法違反容疑で突然強制捜査が行われた事件がありました。社長ら3人が逮捕されましたが、初公判前に起訴が取り消されました。田村氏はこの例をあげ、経済安保法制の下で誤認捜査や長期勾留による自白など人権侵害や経済活動の混乱が起きうるのではないかと指摘しました。
また、官民技術協力のために設置される「協議会」で研究成果の取り扱いについても政府と協議することとされ、政府の意向を反映できるようになる問題を追及。岸田首相は、「詳細な技術情報を公開せず、内部管理するよう政府が求める場合も例外的に想定される」と述べました。
経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律案の代表質問を行う共産党の田村智子氏
経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律案の答弁を行う岸田文雄首相
4月13日、参院本会議。
経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律案(経済安全保障推進法案)を議題とした。
小林鷹之経済安全保障担当大臣より趣旨説明を聴取した。
代表質問を行った。
自民党の宇都隆史氏、立憲民主党の杉尾秀哉氏、公明党の塩田博昭氏、国民民主党の礒崎哲史氏、日本維新の会の柴田巧氏、共産党の田村智子氏が、岸田文雄内閣総理大臣、小林鷹之経済安全保障担当大臣に対し、それぞれ質疑を行った。
立憲民主党の杉尾秀哉氏
杉尾秀哉氏は、食品製造に欠かせない噴霧乾燥装置で知られる「大川原化工機」という町工場が、中国に輸出した装置が「武器転用可能だ」として2年前に社長ら3人が逮捕され、初公判直前になって突然、「起訴」が取り消される事態となった冤罪事件を取り上げた。
杉尾氏は、「『経済安保』は企業活動や市民生活にも、重大なマイナスの影響を与えかねません」と述べ、参院での法案審議では、岸田総理自身の「慎重に検討」「ていねいに説明」との言葉に象徴される曖昧な答弁をしないよう求め、釘をさした。
共産党の田村智子氏
田村氏は法案審議の前提として「経済安全保障」とは新興感染症などの非常事態時に経済を守ることなのか、「何から何を守るのか」と質問。
岸田文雄首相は「定義はない」「基本的な価値やルールに基づく国際秩序の維持強化を目指す」と述べるだけだった。
2018年に大川原化工機が中国の会社に生物兵器に転用できる装置を輸出したとして外為法違反容疑で突然強制捜査が行われた事件があった。
社長ら3人が逮捕されたが、初公判前に起訴が取り消された。
田村氏はこの例をあげ、経済安保法制の下で誤認捜査や長期勾留による自白など人権侵害や経済活動の混乱が起きうるのではないかと指摘した。
参考
[経済安全保障推進法案] [日本維新の会対案] 4月7日、維新対案は賛成少数で否決 経済安全保障法案が衆院通過 共産党とれいわ新選組は反対
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/486359339.html
[経済安全保障推進法案] [日本維新の会対案] 3月18日、衆院内閣委員会で経済安全保障法案の趣旨説明
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/486070253.html
[経済安全保障推進法案] [日本維新の会対案] 3月17日、衆院本会議で経済安全保障法案が審議入り
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/486069025.html
[経済安全保障推進法案] 2月25日、経済安全保障強化 新法案を閣議決定 重要製品の安定供給を支援
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/485785358.html
「経済安全保障」 政府 4つの柱可能にする新法案 国会提出へ
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/485119544.html
ラベル:経済安全保障推進法案
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