2021年04月07日

[RCEP] 4月2日、RCEP承認案が衆院本会議で審議入り 中韓両国と初の協定

[RCEP] 4月2日、RCEP承認案が衆院本会議で審議入り 中韓両国と初の協定

RCEP承認案が審議入り 中韓両国と初の協定
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021040200171&g=eco


2021年4月2日の時事通信より転載

 日中韓や東南アジア諸国連合(ASEAN)など15カ国が参加する地域的な包括的経済連携(RCEP)の承認案が2日、衆院本会議で審議入りした。工業製品を中心に91%の品目で関税を撤廃し、世界経済・貿易の3割を占める世界最大級の経済圏を創設する。日本が中韓両国と結ぶ初めての経済連携協定(EPA)となる。

 協定は、ASEANの6カ国と、それ以外の3カ国の国内手続き終了後に発効する。政府は、通常国会での早期承認を目指す。



衆議院インターネット審議中継
https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=51847&media_type=

2021年4月2日 (金)
本会議 (49分)

案件:
地域的な包括的経済連携協定の締結について承認を求めるの件(204国会条1)

発言者一覧
説明・質疑者等(発言順): 開始時刻 所要時間
 大島理森(衆議院議長)  13時 02分  01分
 茂木敏充(外務大臣)  13時 02分  03分
 小熊慎司(立憲民主党・無所属)  13時 05分  32分
 山尾志桜里(国民民主党・無所属クラブ)  13時 37分  11分

大臣等(建制順):
 田村憲久(厚生労働大臣 働き方改革担当)
 野上浩太郎(農林水産大臣)
 梶山弘志(経済産業大臣 産業競争力担当 ロシア経済分野協力担当 原子力経済被害担当 内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構))


茂木敏充・RCEP承認案・趣旨説明・衆院本会議.PNG


【衆院本会議】RCEPがミャンマー情勢などアジア太平洋地域の不安定要因を助長してはならない 小熊慎司議員
https://cdp-japan.jp/news/20210402_1088


2021年4月2日の立憲民主党HPより転載

 衆院本会議で2日、「地域的な包括的経済連携協定」いわゆる「RCEP」に関する趣旨説明と質疑がおこなわれ、立憲民主党の小熊慎司議員が登壇しました。RCEPに関して、(1)安全保障への影響(2)サプライチェーンとの関係(3)知的財産権保護(4)日本農業への影響(5)ミャンマーへの対応――などについてただしました。

 質問に先立ち茂木敏充外務大臣はRCEPへの承認を求める件の趣旨に関して、「本協定は物品及びサービスの貿易の自由化及び円滑化を進め、投資の機会を拡大させると共に知的財産、電子商取引等の幅広い分野での新たなルールを構築すること等を内容とする経済上の連携のための法的枠組みを設けるもの」と説明しました。この協定の締結により、「世界の成長センターであるこの地域とわが国との繋がりがこれまで以上に強固になり、わが国及び地域の経済成長に寄与することが期待される」などと述べました。

 それに対して小熊議員は、RCEPが経済連携協定ではあるものの、その経済・通商上の側面だけでなく、地政学的な意味合いも考えなければならないと説きました。特に米中対立が深刻となる中、ウイグルの人権問題、ミャンマー情勢などアジア太平洋地域にも不安定な要因が目立っていると指摘し、「RCEP協定がこうした不安定な要因を助長するようなことになってはならない」と政府に警鐘を鳴らしました。さらにRCEPが中国主導の枠組みとなるのではないかなどの懸念の声を紹介し、「地域の平和と安定のためにどのように活用していく考えか」と外務大臣に所見を求めました。

 外務大臣は、「(RCEPは)ASEANが推進力となって交渉が進められ合意に至ったものであり、中国主導の枠組みであるとは認識していない」「RCEP協定を通じて地域における経済秩序の形成に主導的役割を果たしていきたい」などとの見解を示しました。

 RCEPによって日本が中国と経済連携協定を初めて結ぶことになるため、それが尖閣諸島問題に影響を与えないか懸念を示しました。中国による尖閣諸島での挑発がある中、RCEP締結となれば、「この程度なら日本は許容しているというシグナルを中国に送ることにはならないか」と指摘し、「そういった懸念を払しょくするため、日本政府は中国及び国際社会に対して、どういった説明や対応を考えているか」と答弁を求めました。外務大臣は、「正確な情報を発信し理解と支持を得ることは重要であり引き続き取り組んでいく」などと述べるにどどめました。

 新型コロナウイルスの感染拡大で大きな打撃を受けたサプライチェーンの問題についてもただしました。日本でもサプライチェーンの脆弱性(ぜいじゃくせい)、中国依存の高さが明らかとなり、生産拠点の国内回帰や多元化などサプライチェーンの強靭化が喫緊の課題になっていると指摘しました。「本協定を締結することによって、中国への依存が更に高まり、サプライチェーンの強靭化を損なう懸念がないのか」と政府の見解を求めました。

 梶山弘志経済産業大臣は、「協定の締結はサプライチェーンの強靭化に資するものであり、特定の国への依存度を高めることにはならない」と答弁しました。その理由として、「全てのRCEP参加国が関税を削減、撤廃することで日本国内で製造して相手国に輸出するという選択肢を取りやすくなり、結果的に日本国内の製造基盤の維持強化につながる」などと答えました。

 知的財産権侵害が後を絶たない中国の現状についても疑問を呈しました。中国では、WTO加盟を機に知的財産保護に関する法制度が整備されつつあるというが、模倣品・海賊版等の不正商品の問題が続いていると指摘しました。「問題は、法制面ではなく実態面と言える。本協定でも知的財産の保護に関する規定が置かれているが、その実効性をどのように確保していくのか」と追及しました。外務大臣は、締約国が協定の規定と相容れない措置をとった場合、「協定に規定された協議メカニズムや紛争解決手続を活用して適切に対応していく」と答弁しました。

 物品の貿易、特に農林水産品についても質問しました。RCEPによって、巨大市場である中国へのほたて貝やパックご飯など、日本の輸出関心品目の関税撤廃が獲得されていることは輸出拡大につながると評価しました。ところが、関税撤廃を獲得した品目の中でも、イチゴやブドウのように中国が検疫条件を設定していないため、輸出できないものもあることを明らかにしました。こうした関税以外の輸出障壁の撤廃に対してRCEPが「どのような効果をもたらすのか」など、輸出障壁への対策を聞きました。

 これに対して農水大臣は、「本協定では衛生植物検疫措置いわゆるSPS措置に関する手続きの透明性の確保にかかる義務を規定する他、自国と他の締約国との間の貿易に影響を及ぼしていると認める場合には技術的協議を要請することができ、同要請が行われた場合には原則として30日以内に協議を行う義務を定めている。本協定が発効すればSPS措置に関する協議について本協定に基づく協議の場も活用することができるようになる」と答弁しました。

 また、RCEP参加国の中には、東京電力福島第一原子力発電所事故を理由として、日本の農産品等に科学的根拠に基づかない輸入規制を課している国があることを取り上げ、「これまで通りの積み重ねでなく新たな取り組みのもと、どのように規制解除を働きかけていくのか」をただしました。外務大臣から「輸入規制措置を維持するRCEP署名国に対してさまざまな機会をとらえて更なる働きかけを行っていく」との答弁を引き出しました。

 2月1日にクーデターが発生して以来、国軍が抗議デモに対し弾圧し多数の死者を出すなど、事態が悪化の一途を辿るミャンマーとRCEPとの関係について政府の姿勢をただしました。このままミャンマーが軍事政権下でRCEPに定められた締結手続きを完了した場合、軍事政権を承認するのか否かについて見解を求めました。外務大臣は、「RCEP参加国とも緊密に意思疎通ながら今後の対応を検討する」と述べるにとどめました。最後に小熊議員は、ミャンマー国軍の暴挙に触れ、「アジア地域の安定、世界平和のために日本外交が非道な国軍に加担することなく王道を進むことを求める」と力を込め、質問を終えました。


小熊慎司・RCEP承認案・質疑・衆院本会議.PNG

山尾志桜里・RCEP承認案・質疑・衆院本会議.PNG



4月2日、衆院本会議。
地域的な包括的経済連携協定の締結について承認を求めるの件(RCEP承認案)を議題とした。
茂木敏充外務大臣より趣旨説明を聴取した。
立憲民主党の小熊慎司氏と国民民主党の山尾志桜里氏が、茂木敏充外務大臣、田村憲久厚生労働大臣、野上浩太郎農林水産大臣、梶山弘志経済産業大臣に対して、それぞれ質疑を行った。

立憲民主党の小熊慎司氏

RCEPに関して、安全保障への影響、サプライチェーンとの関係、知的財産権保護、日本農業への影響、ミャンマーへの対応などについて質した。

国民民主党の山尾志桜里氏

今回の加盟国には中国とミャンマーが含まれることを指摘した。

RCEP承認案が衆院本会議で審議入りした。

余力がある方は、衆院外務委員会と参院外交防衛委員会の委員へ電話やFAXを送ってください。

衆議院外務委員会 名簿
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_iinkai.nsf/html/iinkai/iin_j0040.htm

参議院外交防衛委員会 名簿
https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/konkokkai/current/list/l0066.htm

[RCEP] 11月4日、タイ・バンコク RCEPに係る共同首脳声明
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/471361774.html

東アジア地域包括的経済連携(RCEP)に係る共同首脳声明 2019年11月4日、タイ・バンコク(PDF)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000534732.pdf

RCEPは全20章からなる。

1(1)冒頭の規定及び一般的定義、(2)物品の貿易、(3)原産地規則(品目別規則に関する附属書を含む)、(4)税関手続及び貿易円滑化、(5)衛生植物検疫措置、(6)任意規格、強制規格及び適合性評価手続、(7)貿易上の救済、(8)サービスの貿易(金融サービス、電気通信サービス、自由職業サービスに関する附属書を含む。)、(9)自然人の移動、(10)投資、(11)知的財産、(12)電子商取引、(13)競争、(14)中小企業、(15)経済及び技術協力、(16)政府調達、(17)一般規定及び例外、(18)制度に関する規定、(19)紛争解決、(20)最終規定

これだけの項目があるのにマスコミは「インドが関税を合意しなかった」としか書かない。
RCEPに反対します。

WTOが母体の自由貿易は、どれも反対した方が良い。
WTOが母体の自由貿易は、国連が採択したSDGs(持続可能な開発目標)の推進を意味する。
FTA/EPAというのは、WTOの補完である。
TPPは始まりに過ぎない。
2030年WTO再構築に向けた通商戦略工程表によるとTPPとRCEPは2020年、FTAAPに吸収される。
FTAAP, 日欧EPA, TTIP, プルリ交渉(ITA 環境物品 TiSA etc)は2020年:WTO新ラウンド立ち上げ2030年:WTOに昇華する。
新世界秩序、人口削減を推進する世界統一政府、NWO(New World Order)樹立へ向けて動いている。
経団連の工程表は、経団連独自の工程表ではない。
TPPのみ反対し、他の自由貿易に反対しない者は、SDGsを推進している。


多角的自由貿易投資体制の再構築を求める
−TPPの先を見据えて−
(概要)
https://www.keidanren.or.jp/policy/2015/050_gaiyo.pdf
2015年5月19日 経団連(PDF)


経団連工程表・WTO.PNG



参考ツイート





参考(SDGs)

SDGs(持続可能な開発目標)とWTOへ集約する自由貿易、地域貿易協定(RTA) スパゲティ・ボールは複雑な状態となりSDGsの推進を阻害する 2030アジェンダ
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/457517693.html




参考

[RCEP] 中国、RCEPで日本重視 「自由貿易のパートナー」と強調
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/480738486.html

[RCEP] 中国、RCEPの国内承認を完了 参加国に手続き加速呼びかけ
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/480428436.html

[RCEP] 2月24日、RCEP承認案を閣議決定 中韓と初の経済連携協定
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/480195961.html

RCEP承認案を了承 自民、外交部会など合同会議
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/479986685.html

11月15日、RCEP、15カ国で協定に署名 首脳会合、中韓と初EPA
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/478496795.html

インド「無条件復帰可」の特別規定 11月15日のRCEP首脳会議で署名へ
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/478450666.html

RCEPコメ麦など関税削減除外 合意案の概要判明、撤廃率を抑制
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/478418362.html?

11月15日、首脳会合でRCEP合意へ インド除く15カ国が調整
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/478417429.html

RCEP大詰めの段階と茂木外相、日中など参加の経済圏構想
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/478323767.html

RCEP年内署名を確認 ASEAN+日中韓外相会議
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/477306998.html

RCEP閣僚会合 離脱示唆のインドに交渉復帰働きかけを確認
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/477125741.html

RCEP閣僚会合、年内署名の方針再確認
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/475908318.html

梶山経産相 日中韓経済貿易相会合に出席 RCEP署名に向け
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/472760259.html

RCEP「課題解決に取り組む」、梶山経産相が印訪問
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/472220444.html

インドの産業支援へ RCEP交渉離脱の示唆受け 梶山経産相
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/472097968.html

200品目に緊急輸入制限 インド要求、RCEP交渉
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/471699275.html

安倍首相、来月15日にも訪印 RCEP交渉復帰促す
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/471644670.html

インド抜きRCEP署名は可能 中国商務次官、交渉撤退の示唆に
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/471377132.html

RCEP「インド含む16か国で来年中の署名目指す」梶山弘志経産相
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/471362892.html

[RCEP] 11月4日、タイ・バンコク RCEPに係る共同首脳声明
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/471361774.html

RCEP、インドが撤退表明 15カ国で発足めざす
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/471347784.html

RCEP インドが慎重で年内妥結断念 交渉継続を確認へ
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/471343884.html

安倍首相「日本がRCEP交渉けん引」
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/471328264.html

RCEP、年内妥結を断念 首脳会合、来年署名「誓約」へ
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/471313240.html

RCEP年内妥結「最善尽くす」 梶山弘志経産相
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中国高官 RCEPの年内妥結に強い意欲 貿易摩擦が影響か
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/470605848.html

RCEP、新たな合意分野示せず タイで閣僚会合、年内妥結不透明
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RCEP閣僚会合 タイで始まる 関税引き下げなど焦点
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RCEP妥結に最大限努力 政治決断へ論点整理急ぐ
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RCEP、年内妥結見送りへ 首脳会合、交渉延長を確認 中印と溝埋まらず
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RCEP交渉官会合、紛争解決分野で合意 11月妥結へ
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RCEP閣僚会合、年内妥結を再確認 世耕弘成経産相「いよいよ大詰め」
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河野太郎氏、RCEPの早期妥結に意欲 ASEAN・日中韓外相会議
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/460906739.html

RCEP交渉、年内の大筋合意目指すことで一致
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/460304992.html

RCEP、事務交渉開始 7月1日に閣僚会合
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/460199481.html

RCEP閣僚級会合、7月1日に東京で開催 世耕弘成経済産業相「交渉妥結に向けた道筋をつけていきたい」
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/459418327.html

ASEANは年内妥結を期待 RCEP交渉会合が閉幕
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/456845119.html

RCEP初の首脳会議 高いレベルの経済連携へ交渉継続
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/454907971.html

RCEP 韓国・仁川で交渉会合 10月17日開催、10月28日閉幕 関税の扱いや貿易・投資のルールなどの分野を協議 韓国政府 RCEP交渉代表団に投資説明会
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/454539713.html

フィリピンでRCEP閣僚会合 年末までの重要成果に努力 9月11日閉幕
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/453528984.html

RCEP締結がASEANの優先事項 フィリピン貿易相
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/449480015.html

RCEP(東アジア地域包括的経済連携)の早期妥結で一致 日ASEAN経済会合
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/448873336.html

RCEP交渉会合閉幕 通商秩序維持へ交渉加速 米の保護主義、歯止め狙う
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/447633337.html
ラベル:RCEP
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posted by hazuki at 21:26| Comment(0) | RCEP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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