首相 国際会議でメッセージ 法の支配に基づく秩序の重要性強調
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210225/k10012886051000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_038
2021年2月25日のNHKニュースより転載
菅総理大臣はオンライン形式で開かれた国際会議にメッセージを寄せ、海洋進出を強める中国を念頭に、力ではなく法の支配に基づく国際秩序の重要性を強調し、アメリカなどと連携して「自由で開かれたインド太平洋」を戦略的に推進していく考えを示しました。
菅総理大臣は日本国際問題研究所が開いた国際会議「東京グローバル・ダイアログ」にビデオメッセージを寄せ、インド太平洋地域の情勢について「コロナ対応の中で高まった自国中心主義や、米中関係の緊張感の高まりなどともあいまって不確実性が一層増大している」と指摘しました。
そして海洋進出を強める中国を念頭に「不透明な形での軍事力の拡大や力を背景とした一方的な現状変更の試みなども続いている。私は力ではなく、法の支配に基づく自由で開かれた秩序こそが世界に平和と繁栄をもたらすと確信している」と述べました。
そのうえで菅総理大臣はアメリカやオーストラリア、インドなどの国々と緊密に連携し「自由で開かれたインド太平洋」を戦略的に推進していく考えを示しました。
一方、茂木外務大臣は基調講演で「今、最も戦略的な物資といえるワクチンを恣意的(しいてき)な形で外交上の手段として用いるようなことがあれば、人類共通の利益に明確に反することになる」と述べ、各国に新型コロナウイルスのワクチンを積極的に提供している中国をけん制しました。
菅総理大臣はオンライン形式で開かれた国際会議にメッセージを寄せ、海洋進出を強める中国を念頭に、力ではなく法の支配に基づく国際秩序の重要性を強調し、アメリカなどと連携して「自由で開かれたインド太平洋」を戦略的に推進していく考えを示した。
2月25日、菅総理大臣は日本国際問題研究所が開いた国際会議「東京グローバル・ダイアログ」にビデオメッセージを寄せ、インド太平洋地域の情勢について「コロナ対応の中で高まった自国中心主義や、米中関係の緊張感の高まりなどともあいまって不確実性が一層増大している」と指摘した。
菅総理大臣及び茂木外務大臣の第2回東京グローバル・ダイアログへの出席
https://www.mofa.go.jp/mofaj/fp/pp/page6_000526.html
2月25日午後、日本国際問題研究所主催の「第2回東京グローバル・ダイアログ」(テーマは「インド太平洋の今日と明日:戦略環境の変容と国際社会の対応」。オンライン開催。)に、菅総理大臣及び茂木外務大臣がそれぞれ参加したところ、概要は以下のとおりです。
菅総理大臣は、会議冒頭に挨拶を行い、主催者である日本国際問題研究所が2020年の「シンクタンク・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたことに祝意を表明した上で、インド太平洋地域の不確実性が増大し、安全保障環境がより一層厳しいものとなる中、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」を戦略的に推進していく旨述べました。また、多国間主義を重視し、国際社会が直面する課題の解決に積極的に貢献し、ポスト・コロナの国際秩序づくりに指導力を発揮していくとの決意を述べました。
続いて、茂木外務大臣は、「ポスト・コロナの時代を見据えた日本外交」をテーマに基調講演を行いました。
(1)「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」について、茂木大臣は、ポスト・コロナの国際秩序の基盤として、今こそFOIPの理念を具体的成果につなげ、同理念への支持を地理的に広げていくことが、日本外交の使命と述べました。その上で、これまでの成果として、「インド太平洋に関するASEANアウトルック(AOIP)」の実現に向けた日本とASEANの協力に関する共同首脳声明の採択や、日米豪印外相会合における議論等を紹介したほか、FOIPの理念が、欧州や、アフリカ、中南米など世界各国に広がり、賛同を得ている旨述べました。
(2)さらに茂木大臣は、ポスト・コロナの国際秩序を構築していく上で世界経済の回復が重要課題であると指摘しつつ、そのために、開放的、包摂的で、ヒト・モノ・カネの自由でグローバルな移動を確保できるようなハイレベルな経済ルールづくりを引き続き主導していく旨述べました。また、ポスト・コロナに向けた経済構造の転換が必要であるとしつつ、グリーン・エコノミーとデジタル・エコノミーという二つの新たな成長エンジンをフル回転させ、世界経済の成長を主導していく旨述べました。
[参考1]第2回東京グローバル・ダイアログ
(1)(公財)日本国際問題研究所が主催し、2月25日から27日にかけて開催する国際シンポジウム(オンライン開催)。世界19か国、1地域(日本、米国、中国、英国、インドネシア、インド、イタリア、フランス、ロシア、フィリピン、カナダ、シンガポール、ドイツ、トルコ、イスラエル、イラン、韓国、オーストラリア、ベトナム、台湾)から有識者等64名が登壇(聴衆は約1,200名)。テーマは「インド太平洋の今日と明日:戦略環境の変容と国際社会の対応」。
(2)第2回東京グローバル・ダイアログの日本国際問研究所ホームページ https://site2.convention.co.jp/tgd2021/
[参考2]
菅総理大臣挨拶全文(PDF)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100152796.pdf
茂木外務大臣スピーチ全文(PDF)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100152797.pdf
茂木外務大臣スピーチ動画(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=k2ylcmeaYC4&feature=youtu.be
同スピーチ図表スライド(PDF)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100152798.pdf
参考資料
菅総理大臣及び茂木外務大臣の第2回東京グローバル・ダイアログへの出席
https://www.mofa.go.jp/mofaj/fp/pp/page6_000526.html
ラベル:菅義偉
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