茂木外相 外交演説“自由で公正なルール構築へ 主導的役割”
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210118/k10012820411000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_051
2021年1月18日のNHKニュースより転載
茂木外務大臣は、衆参両院の本会議で外交演説を行い、ポストコロナを見据えて多国間主義を尊重し、自由で公正なルールの構築に向け主導的な役割を果たす方針を示しました。またアメリカの新政権との間で日米同盟をより強化していく考えを強調しました。
この中で、茂木外務大臣は、新型コロナウイルスの感染拡大や保護主義の台頭、気候変動など時代を画する変化が生じていると指摘し、ポストコロナの世界を見据えて多国間主義を尊重し、自由で公正なルールの構築に向け主導的な役割を果たす考えを示しました。
また、アメリカとの関係について「地域の安全保障環境が厳しさを増す中、あさって発足するバイデン新政権との間で、抑止力・対処力の強化も含め、日米同盟をより一層強化していく」と述べました。
そのうえで「ポストコロナに向けて、日本が推進する『自由で開かれたインド太平洋』の意義、重要性はますます高まっており、考え方を共有するアメリカやオーストラリア、インドなどの国々と連携・協力を進めていく」と強調しました。
一方、日韓関係について茂木大臣は、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題などでさらに厳しい状況に陥っていると指摘しました。
そして慰安婦問題をめぐり韓国の裁判所が日本政府に賠償を命じる判決を出したことは「到底考えられない異常な事態だ」として、今後も韓国側に適切な対応を強く求めていく考えを強調しました。
また、茂木大臣は海洋進出を強める中国について「尖閣諸島の周辺海域を含む東シナ海における一方的な現状変更の試みは、断じて認められない。主張すべきはしっかりと主張し、懸案を一つ一つ解決し、中国側の責任ある行動を強く求めていく」と述べました。
韓国外務省「一方的要求 受け入れることできない」
韓国外務省は18日午後、茂木外務大臣が国会で行った外交演説に対する報道官の声明を発表しました。
声明では、慰安婦問題をめぐって韓国の裁判所が日本政府に賠償を命じる判決を出したことに関連し、茂木大臣が「到底考えられない異常な事態だ」として、今後も韓国側に適切な対応を求めていく考えを強調したことについて「日本側の一方的な要求を受け入れることはできない」としています。
そのうえで、2015年の慰安婦問題をめぐる日韓合意に触れ「日本政府が当時、みずから明らかにした責任の痛感と謝罪、反省の精神に基づき、被害者の名誉と尊厳の回復、および両国間の建設的で未来志向的な協力を続けるため共に知恵を発揮していくことを求める」としています。
衆議院インターネット審議中継
https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=51173&media_type=
2021年1月18日 (月)
本会議 (1時間40分)
案件:
議席の指定
特別委員会設置の件
国務大臣の演説(施政方針・外交・財政・経済)
発言者一覧
説明・質疑者等(発言順): 開始時刻 所要時間
大島理森(衆議院議長) 12時 02分 03分
大島理森(衆議院議長) 14時 02分 01分
菅義偉(内閣総理大臣) 14時 03分 44分
茂木敏充(外務大臣) 14時 47分 19分
麻生太郎(財務大臣 内閣府特命担当大臣(金融) デフレ脱却担当) 15時 06分 12分
西村康稔(経済再生担当 全世代型社会保障改革担当 内閣府特命担当大臣(経済財政政策)) 15時 18分 15分
茂木外務大臣は、衆参両院の本会議で外交演説を行い、ポストコロナを見据えて多国間主義を尊重し、自由で公正なルールの構築に向け主導的な役割を果たす方針を示した。
第204回国会における茂木外務大臣の外交演説
https://www.mofa.go.jp/mofaj/fp/pp/page3_002995.html
「第六として、新たなルール作りに向けた国際的取組を主導します。
世界で保護主義や内向き志向が強まる中、日本は、TPP11以来、日EU・EPA、日米貿易協定、日英EPA、RCEPなど、自由貿易の旗振り役としてリーダーシップを発揮してきました。引き続き、日本が推進してきた自由で公正な経済圏の拡大や、ルールに基づく多角的貿易体制の維持・強化に取り組みます。また、本年開催が予定される第12回WTO閣僚会議での具体的成果も含め、WTO改革を主導します。」
「第七に、地球規模課題への対応です。
「人間の安全保障」の理念に立脚し、積極的かつ戦略的なODAの活用を通じ、SDGs達成を始めとする地球規模課題への取組を加速します。特に現在、気候変動問題への取組は最も重要な課題です。2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロとする、「カーボン・ニュートラル」の実現に向け、パリ協定が目指す脱炭素社会を実現するため、本年のCOP26を含め、各国と連携しつつ、国際社会の取組をリードしていきます。また、海洋プラスチックごみ、人権、難民・避難民、女性の参画、防災など、SDGs達成に向けた諸課題にも積極的に取り組みます。」
茂木大臣はWTO改革を主導すると表明した。
また、SDGs達成に向けた課題に積極的に取り組むと表明した。
参考資料
第204回国会における茂木外務大臣の外交演説
https://www.mofa.go.jp/mofaj/fp/pp/page3_002995.html
ラベル:茂木敏充
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