2020年11月17日

[種苗法改正案] 11月17日、衆院農林水産委員会で賛成多数で可決 立憲民主党の修正案は否決 自公維の修正案で修正議決 共産党は両修正案にも反対

[種苗法改正案] 11月17日、衆院農林水産委員会で賛成多数で可決 立憲民主党の修正案は否決 自公維の修正案で修正議決 共産党は両修正案にも反対

衆議院インターネット審議中継
https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=50876&media_type=

2020年11月17日 (火)
農林水産委員会 (2時間26分)

案件:
種苗法の一部を改正する法律案(201国会閣37)

発言者一覧
説明・質疑者等(発言順): 開始時刻 所要時間
 高鳥修一(農林水産委員長)  9時 32分  01分
 田村貴昭(日本共産党)  9時 33分  16分
 亀井亜紀子(立憲民主党・社民・無所属)  9時 49分  15分
 佐々木隆博(立憲民主党・社民・無所属)  10時 04分  29分
 藤田文武(日本維新の会・無所属の会)  10時 33分  30分
 玉木雄一郎(国民民主党・無所属クラブ)  11時 03分  31分
 加藤寛治(自由民主党・無所属の会)  11時 34分  02分
 亀井亜紀子(立憲民主党・社民・無所属)  11時 36分  03分
 亀井亜紀子(立憲民主党・社民・無所属)  11時 39分  02分
 田村貴昭(日本共産党)  11時 41分  05分
 神谷裕(立憲民主党・社民・無所属)  11時 46分  07分

答弁者等
大臣等(建制順):
 野上浩太郎(農林水産大臣)
 葉梨康弘(農林水産副大臣)
 池田道孝(農林水産大臣政務官)


亀井亜紀子・種苗法改正案・反対討論・11月17日.PNG

田村貴昭・種苗法改正案・反対討論・11月17日.PNG



11月17日、衆院農林水産委員会。
種苗法の一部を改正する法律案(種苗法改正案)を議題とした。
共産党の田村貴昭氏、立憲民主党の亀井亜紀子氏、立憲民主党の佐々木隆博氏、日本維新の会の藤田文武氏、国民民主党の玉木雄一郎氏が、それぞれ質疑をした。

共産党の田村貴昭氏の質疑。

田村貴昭

農水省はイネの登録品種は17%としているが、12日の参考人質疑で、より詳細に見れば3割を超えるという指摘が印鑰参考人からされた。
農水省は作付け割合上位20種品種で計算、印鑰さんは273の全品種で計算した。
印鑰さんが示した数字が正確である。
また、自民党の議員から新潟で栽培するコシヒカリは一般品種と言われたが、実際には新潟県コシヒカリの9割以上は登録品種のコシヒカリ、新潟BLが栽培されており、これと富山県のコシヒカリBL米を合わせれば、コメの登録品種の生産量は全体で4割になる。
審議のもととなる資料が事実と違う。
これでは審議を尽くすことは出来ません。
データを出し直すべきです。
今国会での成立は断念すべきであります。
そもそも、法改正の目的は何処にあるのでしょうか。
登録品種の自家増殖を一律許諾制にすれば、農家はこれまで自家増殖で採っていた種苗代の負担を負わされることに繋がります。
種苗を農家に買わせるのが本改正の目的なのでしょうか。
本改正の目的は種苗を農家に買わせるところにあるのでしょうか。

野上大臣

今回の法改正によりまして、育成者権者が海外持ち出し不可の条件に付した場合に正規に販売された種苗の持ち出しが出来なくなる結果、農業者個人の増殖種苗が狙われることが懸念されると考えております。
このため今回の種苗法改正は登録品種の自家増殖については育成者権者の許諾を必要とすることとし、日本の強みである植物新品種の流出を防止することによって、日本の輸出競争力を確保するとともに、知的財産を守って、産地形成を後押しして農業の活性化に付するものであり、農家に種苗の購入を強いることを目的としたものではございません。
また、登録品種につきましても、育成者権者の許諾があれば自家増殖を行うことが可能でありますので、一律に自家増殖を禁止するというものでもございません。

田村貴昭

大臣、そう仰いますけども、その説明は通用しませんよ。
(以下、田村貴昭氏の質疑を省略します。)

国民民主党の玉木雄一郎氏の質疑が終わった後、質疑を終局した。
種苗法改正案に修正案が提出されているので、修正案の趣旨説明がされた。

自民党の加藤寛治が自民党、公明党、日本維新の会から提出された修正案の趣旨説明を行った。
一部の規定の施行期日を改める修正がされた。

立憲民主党の亀井亜紀子氏が立憲民主党提出の趣旨説明を行った。
改正案には農家が収穫物から種子を採取して次期作に使う「自家増殖」を制限する内容が盛り込まれているが、その原則自由を維持するか「育成者権」が及ばない例外品種を設けるなどとする内容。

原案及び修正案に対して、一括して討論を行った。
立憲民主党の亀井亜紀子氏と共産党の田村貴昭氏が反対討論を行った。
共産党の田村貴昭氏は立憲民主党が提出した修正案では、農業競争力強化支援法の8条4項の削除には賛成出来るが有機農業のみを例外としている点が賛成出来ないとした。

種苗法改定案 衆院委可決 田村貴昭氏反対討論「民間参入拡大が狙い」
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik20/2020-11-18/2020111801_02_1.html

共産党の田村貴昭氏の反対討論は赤旗で読むことが出来ます。

引用

種苗法改定案が17日、衆院農林水産委員会で採決され、自民党、公明党などの賛成多数で可決しました。日本共産党、立憲民主党は反対しました。田村貴昭議員は討論で、「農家の自家増殖を禁止し、民間事業者の種苗市場を広げることが狙いだ」と批判しました。

引用終わり

討論を終局して採決に入った。

先ず、立憲民主党提出の修正案の採決を行った。
立憲民主党提出の修正案は賛成少数で否決された。

次に自民党、公明党、日本維新の会提出の修正案の採決を行った。
自民党、公明党、日本維新の会提出の修正案は賛成多数で可決した。

種苗法改正案の原案について採決を行ったところ、賛成多数で可決した。
修正決議すべしとした。

立憲民主党の神谷裕氏が附帯決議の趣旨説明を行った。
規制強化により生じる可能性がある農家負担への配慮を政府に求める内容で10項目。
附帯決議について採決を行ったところ、賛成多数で可決した。
法案には附帯決議が付された。

自民党、公明党、日本維新の会提出の修正案、立憲民主党提出の修正案及び附帯決議に反対したのは共産党の田村貴昭氏のみです。

種苗を海外に持ち出そうとする悪意を持った者が自家増殖が許諾制になったと言っても、申請するだろうか。
農家の自家増殖が海外流出の温床であるかのようなやり方はやめるべき。
農業競争力強化支援法の8条4項で、民間に知見を渡すようにされているので、この項目を削除せずに海外流出を防止するとは矛盾している。
海外流出を防げない。
種苗法改正案に反対します。

種苗法改正案 衆院農水委で賛成多数で可決
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201117/k10012716451000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_001

種苗法改正案が衆院農林水産委員会で可決されたことをNHKが報道しました。

引用

新しい品種として国に登録された果物などの種や苗木を海外へ無断で持ち出すことを規制する種苗法の改正案が、17日の衆議院農林水産委員会で賛成多数で可決されました。合わせて、農家に対して種や苗木が適正価格で安定的に供給されるよう施策を講じるなどとする付帯決議も可決されました。

引用終わり

種苗法改正案を可決 海外流出防止、農家負担に配慮―衆院農水委
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020111700856&g=pol

種苗法改正案が衆院農林水産委員会で可決されたことを時事通信が報道しました。

引用

 ブランド果樹など農作物新品種の国外への持ち出しを制限する種苗法改正案が17日、衆院農林水産委員会で可決された。19日にも衆院を通過し、参院に送付される見通し。一方、規制強化により生じる可能性がある農家負担への配慮を政府に求める付帯決議も採択した。

引用終わり

第203回国会11月17日農林水産委員会ニュース (PDF 225KB)
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_rchome.nsf/html/rchome/News/Honbun/nousui20320201117004.pdf/$File/nousui20320201117004.pdf

11月17日の衆議院農林水産委員会ニュースが公開されました。

http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_rchome.nsf/html/rchome/News/nousui20320201117004_m.htm

議事録は作成中です。

2020年11月17日(火)衆議院農林水産委員会
https://akikokamei.com/archives/3602

立憲民主党の亀井亜紀子氏がHPで、11月17日の衆院農林水産委員会に於ける種苗法改正案の質疑、修正案の趣旨説明、反対討論の議事録を公開しました。
お読みください。

日本の種子を守る会HP
https://www.taneomamorukai.com/20201117

附帯決議案は自由民主党、立憲民主党・社民・無所属、公明党、維新の会、国民民主党の5派共同提出。
附帯決議内容については、日本の種子を守る会HPにてご確認ください。

ろくな審議もなく種苗法強行採決 衆議院農水委員会
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/19197

長周新聞が種苗法改正案の衆院農林水産委員会での強行採決について、ニュースを公開しました。
お読みください。




参考ツイート







参考

[種苗法の一部を改正する法律案] 11月12日、立憲民主党が種苗法改正案で修正案 自家増殖の原則自由維持⇒11月17日の審議予定(採決の流れ)
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/478501402.html

[種苗法の一部を改正する法律案] 11月12日、衆院農林水産委員会で種苗法改正案が審議入り⇒11月17日には採決の流れ
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/478460023.html

[種苗法の一部を改正する法律案] 11月12日、衆院農林水産委員会で種苗法改正案が審議入り 午前、質疑 午後、参考人質疑
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/478435006.html

[種苗法の一部を改正する法律案] 6月17日、衆院農林水産委員会で種苗法改正案が継続審議⇒同日、衆院本会議で種苗法改正案が継続審議
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/475666581.html

[種苗法の一部を改正する法律案] 5月22日、衆院農林水産委員会の自民党筆頭理事は種苗法改正案を「審議させて頂きたい」と主張 見送りの報道があるが与党は種苗法改正を諦めてない
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/475246685.html

[種苗法の一部を改正する法律案] 5月20日、与党が今国会での種苗法改正を見送り
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/475195473.html

[種苗法の一部を改正する法律案] 3月3日、果物種苗、流出防止強化へ 種苗法改正案を閣議決定、刑事罰も
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/473862330.html

[種苗法改正案] 新品種流出で刑事罰 通常国会で法改正へ 農水省検討会
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/473068468.html

[緊急拡散] パブリックコメント: 種苗法第2条第7項の規定に基づく重要な形質を定める件の一部を改正する告示案についての意見・情報の募集を農林水産省が募集! 12月11日締切!
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/455086782.html

[緊急拡散] パブリックコメント: 種苗法施行規則の一部を改正する省令案についての意見・情報の募集を農林水産省が募集! 12月11日締切!
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/455085549.html
ラベル:種苗法改正案
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posted by hazuki at 16:14| Comment(0) | 法律・法案 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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