2019年12月04日

米政府、仏製品に最大100%の追加関税も デジタル税巡り

米政府、仏製品に最大100%の追加関税も デジタル税巡り
https://jp.reuters.com/article/usa-trade-france-idJPKBN1Y700Q
2019年12月3日 / 09:11

[ワシントン 2日 ロイター] - 米通商代表部(USTR)は2日、フランスのデジタルサービス税が米IT(情報技術)企業を不当に差別しているとして、シャンパン、ハンドバッグ、チーズなどフランスからの24億ドル相当の輸入品に最大100%の追加関税を課す可能性があると明らかにした。

USTRは「通商法301条」に基づく調査の結果、仏デジタル課税は「国際税制の一般的な原則に合致せず、対象となる米企業にとって異例の重荷だ」と結論付けた。

仏デジタル課税はアルファベット(GOOGL.O)傘下のグーグルやフェイスブック(FB.O)、アップル(AAPL.O)、アマゾン・ドット・コム(AMZN.O)などが対象となる。

ライトハイザーUSTR代表は、オーストリア、イタリア、トルコのデジタル課税についても同様の調査を行うか検討中だとした。

また、EU加盟国はデジタルサービス税や米IT大手を標的としたその他の措置を通じて、米企業を不当に狙った保護主義的な姿勢を強めていると指摘し、USTRはそうした動きに対抗することに注力していると説明した。

USTRは追加関税の対象品目について来年1月14日までパブリックコメント(意見公募)期間を設け、1月7日に公聴会を開く。関税発動予定日は明らかにしなかった。

今回関税の対象に含まれたスパークリングワインやハンドバック、化粧品などは、航空機補助金を巡り米国が課した25%の追加関税では対象外となっていた。関税が発動されれば、高級ブランドLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)や(LVMH.PA)や化粧品大手ロレアル(OREP.PA)などが打撃を受ける。

米議員やIT業界団体はUSTRの調査結果を歓迎する立場を示した。上院財政委員会のグラスリー委員長(共和党)と同委員会の民主トップであるワイデン上院議員は共同声明で、「仏デジタルサービス税は不当で保護主義的、差別的だ」と非難した。

在米フランス大使館とワシントンにある欧州連合(EU)代表部の広報担当からコメントは得られていない。

ただ、USTRの調査結果が出る前に、仏政府の高官は、デジタル税は米IT企業だけを標的にしているわけではないとあらためて反論し、USTRの結論に異議を唱える考えを示した。




USTRは「通商法301条」に基づく調査の結果、仏デジタル課税は「国際税制の一般的な原則に合致せず、対象となる米企業にとって異例の重荷だ」と結論付けた。
ライトハイザーUSTR代表は、オーストリア、イタリア、トルコのデジタル課税についても同様の調査を行うか検討中だとした。

フランスがGAFA課税を単独導入へ、米国との緊張増す
https://www.jetro.go.jp/biznews/2019/07/47a664469fdf1e07.html

米国IT大手のグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム(以下、GAFA)への課税を可能にするフランスの「デジタル・サービスへの課税創設」法案(2019年4月10日記事参照)は7月11日、上院で可決された。国民議会(下院)は7月4日に可決済みだった。フランス国内での年間売上高が2,500万ユーロ以上かつ世界売上高が7億5,000万ユーロ以上の企業を対象に、2019年1月からのフランス国内での売上高に対し3%課税する。
ラベル:USTR
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posted by hazuki at 08:03| Comment(0) | 米国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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