2018年11月22日

[日欧EPA] 11月20日、日欧EPA承認案が衆院本会議で審議入り 乳製品に影響懸念 従来答弁繰り返す

[日欧EPA] 11月20日、日欧EPA承認案が衆院本会議で審議入り 乳製品に影響懸念 従来答弁繰り返す

日欧EPA審議入り 乳製品に影響懸念 従来答弁繰り返す 政府
https://www.agrinews.co.jp/p45865.html
2018年11月21日

日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)の承認案が20日、衆院本会議で審議入りした。環太平洋連携協定(TPP)を上回る譲歩を受け入れた乳製品への影響や米国に同水準の自由化を迫られる可能性などを野党が追及。政府は、総合的なTPP等関連政策大綱に基づく対策などを挙げながら、従来の説明を繰り返した。

 TPPで、日本はカマンベールチーズの関税を維持した。一方、日欧EPAではカマンベールを含むソフト系チーズに最大3万1000トンの輸入枠を設け、関税を撤廃するなど、TPPを超える譲歩を受け入れた。

 国民民主党の山岡達丸氏は、乳製品に与える影響に懸念を示し、抜本的な経営安定対策を要求した。さらに日米物品貿易協定(TAG)で、チーズで日欧EPAと同水準の自由化を受け入れないよう求めたが、吉川貴盛農相は「共同声明を大前提に、農林水産業の再生産が確保されるよう最大限の努力をしていく」と述べるにとどまった。

 茂木敏充TPP担当相は、日米貿易協定を巡り、パーデュー米農務長官が日欧EPA以上の水準を求める発言をしたことに対し、「全体の文脈からして、共同声明に沿ったものと考えている」と述べるも具体的な根拠は説明しなかった。共産党の笠井亮氏への答弁。

 TPP11は米国の復帰が見込めなくなった場合、見直しが可能になることに対し、茂木担当相は「米国を含むTPP12協定が発効する見込みがなくなったとは考えていない」と見直しを否定した。山岡氏への答弁。

 同日の衆院農水委では、立憲民主党の石川香織氏が、日欧EPAやTPPが酪農・畜産に及ぼす影響を問いただした。

 吉川農相が「酪農家の不安や懸念を払拭(ふっしょく)し、安心して再生産に取り組めるよう対応する」と答弁。石川氏は国内対策を前提にした政府の影響試算を「少しでも影響額を小さく見せたい細工」と批判した。



衆議院インターネット審議中継
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=48471&media_type=fp

2018年11月20日 (火)
本会議 (4時間22分)

案件:
法務委員長葉梨康弘君解任決議案(197国会決1)
防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案(197国会閣10)
裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案(197国会閣6)
検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案(197国会閣7)
一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案(197国会閣3)
特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(197国会閣4)
国会議員の秘書の給与等に関する法律の一部を改正する法律案(197国会衆1)
経済上の連携に関する日本国と欧州連合との間の協定の締結について承認を求めるの件(197国会条1)
日本国と欧州連合及び欧州連合構成国との間の戦略的パートナーシップ協定の締結について承認を求めるの件(197国会条2)

発言者一覧
説明・質疑者等(発言順): 開始時刻 所要時間
 大島理森(衆議院議長)  13時 02分  01分
 逢坂誠二(立憲民主党・市民クラブ)  13時 03分  1時間 24分
 石原宏高(自由民主党)  14時 27分  08分
 松田功(立憲民主党・市民クラブ)  14時 35分  10分
 足立康史(日本維新の会)  14時 45分  06分
 源馬謙太郎(国民民主党・無所属クラブ)  14時 51分  09分
 黒岩宇洋(無所属の会)  15時 00分  05分
 藤野保史(日本共産党)  15時 05分  05分
 記名投票(採決)  15時 10分  21分
 岸信夫(安全保障委員長)  15時 31分  02分
 葉梨康弘(法務委員長)  15時 33分  03分
 牧原秀樹(内閣委員長)  15時 36分  03分
 高市早苗(議院運営委員長)  15時 39分  02分
 河野太郎(外務大臣)  15時 41分  03分
 櫻井周(立憲民主党・市民クラブ)  15時 44分  26分
 赤松広隆(衆議院副議長)  16時 10分  01分
 山岡達丸(国民民主党・無所属クラブ)  16時 11分  26分
 遠山清彦(公明党)  16時 37分  18分
 笠井亮(日本共産党)  16時 55分  15分
 杉本和巳(日本維新の会)  17時 10分  11分

答弁者等
大臣等(建制順):
 吉川貴盛(農林水産大臣)
 世耕弘成(経済産業大臣 産業競争力担当 ロシア経済分野協力担当 原子力経済被害担当 内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構))
 宮腰光寛(一億総活躍担当 行政改革担当 国家公務員制度担当 領土問題担当 内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策 消費者及び食品安全 少子化対策 海洋政策))
 茂木敏充(経済再生担当 全世代型社会保障改革担当 内閣府特命担当大臣(経済財政政策))


河野太郎・日欧EPA承認案.PNG



日本国と欧州連合及び欧州連合構成国との間の戦略的パートナーシップ協定の締結について承認を求めるの件(197国会条2)。
日欧EPA承認案が河野太郎外相の趣旨説明の後、衆院本会議で審議入りした。
TPPを上回る譲歩を受け入れた乳製品への影響や米国に同水準の自由化を迫られる可能性などを野党が追及。
政府は、総合的なTPP等関連政策大綱に基づく対策などを挙げながら、従来の説明を繰り返した。




参考

日欧EPA見据え「地理的表示(GI)」改正法案提出へ
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/462417971.html



日欧EPAファクトシート1.PNG



閣議決定して国会に提出した日欧EPA関連法案は「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律の一部を改正する法律案」です。
地理的表示法改正案、地理的表示(GI)改正です。
例えば、「夕張メロン」はEUでGI(地理的表示)保護される。

日EU経済連携協定(EPA)に関するファクトシート(PDF)が2017年12月15日に更新された。

日EU経済連携協定(EPA)に関するファクトシート(PDF)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000270758.pdf

ルール分野の概要10. 政府調達。
14. 知的財産。知的財産で「地理的表示(GI)」に言及。
16. 貿易と持続可能な開発。貿易と持続可能な開発で「アジェンダ21」に言及。

政府調達に水などのインフラが盛り込まれた場合、松山市に参入しているヴェオリアの参入を視野に入れておく必要がある。

ラチェット条項に言及し、最恵国待遇やネガティブ・リスト方式にも言及している。
内国民待遇にも言及している。

アジェンダ21(Agenda 21)とは、1992年6月にブラジルのリオ・デ・ジャネイロ市で開催された地球サミット(環境と開発に関する国際連合会議)で採択された21世紀に向け持続可能な開発を実現するために各国および関係国際機関が実行すべき行動計画。

アジェンダ21」で検索すると良いでしょう。

TPPに含まれている毒素が日欧EPAにも含まれている。
日欧EPAは2019年2月1日の発効を目指す。
ISD条項を切り離して、年内の交渉妥結となった。
日本がISD条項の導入を求め、EUはISDによる仲裁では企業の利益が優先されるとの不安が域内に根強いことから、明確に拒否。
ISDによる仲裁では企業の利益が優先される。
ISD条項は国際資本が国家を鉄鎖に嵌めて事実上、独自の政策の実行や法律の制定が出来なくなる枠組み。
ISD条項は、日本の国内法では裁けない治外法権です。
米韓FTAでISD条項が発動して、韓国が米国から訴えられたことを見れば明らか。
日経新聞は昨年の7月18日にTPPの承認と日欧EPAの早期合意を催促していた。
米首都ワシントンのシンクタンク、CSIS(戦略国際問題研究所)と一体化している日経新聞の社説はジャパンハンドラーズの意向と見て良いでしょう。
日欧EPAもTPPと同じで、CSISの意向のようです。
日経新聞はCSISと合同でジャパンハンドラーズを招いたシンポジウムを開催したり「日経・CSISバーチャル・シンクタンク」というシンクタンクを設立している。
日経新聞の社説はCSISの意向。
TPPも日欧EPAもRCEPもFTAAPも全て本質は同じなので、「TPPはダメだが日欧EPAは良い」ということはない。
EPAは、Economic Partnership Agreementの略です。
始まりは、WTO(世界貿易機関)。
TPP合意が大きなきっかけとなり、EPAやRCEPの交渉を加速して行くと経済産業省。
JETROセミナーの英語のPDFの資料の作成者、渡邊頼純・慶應大学教授が日欧EPAの「政府調達」の項目(27分野に有り)に「ヴェオリア・ウォーター」を事例に挙げていることを覚えておきましょう。
チーズ、ワイン、自動車しかマスコミは報道しない。
インフラも狙いなので警戒しないといけない。
ヴェオリアは、水道事業で松山市に参入している。
水道民営化のヴェオリアです。
大筋合意を大枠合意と変えてまで合意した。
日欧EPAに合意して、国益が守り切れるか。
FTA/EPAというのは、WTOの補完である。
TPPは始まりに過ぎない。
2030年WTO再構築に向けた通商戦略工程表によると、TPP+RCEP=2020年 FTAAPへ。
FTAAPに吸収されたTPPとRCEP, 日欧EPA, TTIP, プルリ交渉(ITA 環境物品 TiSA etc)は、2020年:WTO新ラウンド立ち上げ、2030年:WTOに昇華する。
新世界秩序、人口削減を推進する世界統一政府、NWO(New World Order)樹立へ向けて動いている。

詳しくは、SDGsの記事を参考にして下さい。↓

SDGs(持続可能な開発目標)とWTOへ集約する自由貿易、地域貿易協定(RTA) スパゲティ・ボールは複雑な状態となりSDGsの推進を阻害する 2030アジェンダ
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/457517693.html

碌でもない、日欧EPAに反対します。

多角的自由貿易投資体制の再構築を求める
−TPPの先を見据えて−
(概要)
https://www.keidanren.or.jp/policy/2015/050_gaiyo.pdf
2015年5月19日 経団連(PDF)


経団連工程表・WTO.PNG



参考資料(外務省)

日EU経済連携協定(EPA)に関するファクトシート(PDF)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000270758.pdf

日EU経済連携協定(EPA)交渉
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/page6_000042.html

平成30年7月17日 日EU定期首脳協議等
https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/201807/17eu.html




参考資料(首相官邸)

平成29年12月8日 ユンカー欧州委員会委員長との電話会談についての会見
http://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/201712/08kaiken2.html




参考資料(日経新聞)

まず日欧EPAとTPPに集中せよ
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO04973530Y6A710C1PE8000/
2016/7/18 3:30

日経・CSISバーチャル・シンクタンク
http://www.csis-nikkei.com/

日経・CSISバーチャル・シンクタンクとは
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGH0400F_U2A600C1M13000/
2012/6/9付  日本経済新聞 電子版




参考

[日欧EPA] 11月5日、欧州議会委が可決 2019年春発効へ前進
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/462627660.html

[日欧EPA] 11月6日、日欧EPA承認案と日欧EPA関連法案を閣議決定 2019年2月の発効をめざす
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/462612885.html

[日EU首脳会談] 日欧EPA早期発効へ努力 安倍首相とユンカーEU委員長
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/462269280.html

[日欧EPA] 日欧、経済連携協定に署名 世界最大級の自由貿易圏誕生
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/460571745.html

[日欧EPA] 菅義偉官房長官、日欧EPA署名式開催を発表 「アベノミクスの新たなエンジン」
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/460521024.html

{日欧EPA] 安倍首相、日欧EPA署名へ 7月中旬、欧州中東歴訪
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/460099629.html

[日欧EPA] 日欧EPA来春発効へ 7月首脳協議で署名
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/458893461.html

[日欧EPA] GI(地理的表示)保護最終合意 日48、欧71産品 相互対象
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/455613223.html

日欧EPA交渉妥結を確認 懸案の紛争解決手続き(ISD条項)は別協定に分離し協議継続
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/455435148.html

日欧EPA、2019年発効可能 ルクセンブルクのアッセルボルン外相「(投資紛争の解決手続き(ISD条項)は最終)合意に含まれないもようだ」
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/455195317.html

著作権は70年保護 日欧EPA、外務省4カ月遅れの公表
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/455170802.html

日欧EPA対策を決定 安倍首相、農業強化へ予算指示 TPP含み3千億円規模
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/455108375.html

日欧EPA、年内の最終合意目指す 河野太郎外相、欧州委員と一致
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/454930035.html

[日欧EPA] 年内の最終合意目指し交渉加速 東京で首席会合 紛争解決手続き(ISD条項の導入を巡り対立)  関税分野などを先行させる「暫定発効」案も浮上
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/454166090.html

[緊急拡散] パブリックコメント: [日欧EPA] 「日EU・EPA交渉を通じた地理的表示の保護」に対する意見を国税庁が募集! 10月12日締切!
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/453831482.html

[日欧EPA] 紛争解決手続き難航 年内最終合意不透明に 日本はISD条項を盛り込みたい考え
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/453179686.html

[日欧EPA] 秋に日欧EPA総合対策 安倍首相「生産者安心に万全」
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/451808283.html

[日欧EPA] JETROセミナーの英語のPDFの資料の作成者は渡邊頼純・慶應大学教授! 日欧EPA, FTA, RCEP, FTAAP WTO等自由貿易協定のキーパーソンか? 「日本のFTA・EPA戦略」を語る!
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/451654245.html

[日欧EPA] JETROセミナー(日EU経済連携協定)の英語のPDFの資料に「ヴェオリア・ウォーター」の名前! 「政府調達」の項目(27分野に有り)! 水などのインフラも狙い! マスコミは報道せず!
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/451608277.html

日欧EPA、2019年発効 首脳、大枠合意を宣言
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/451576953.html

日欧EPA、大枠合意へ チーズ一部関税15年で撤廃 関税撤廃95%超に TPPと同水準
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/451543376.html

[日欧EPA] 車やチーズの関税、依然平行線 7月6日の首脳会談の大枠合意を目指す
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/451427933.html

重要品目の国境措置確保を 日欧EPAで自民、岸田外相に申し入れ
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/451232028.html

日欧EPA、日本側が関税9割超を撤廃の方向 EU側も極めて高い割合で撤廃する見通し
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/451200231.html
ラベル:日欧EPA
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posted by hazuki at 16:06| Comment(0) | EPA | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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