2018年10月28日

日中“急接近”双方の思惑 「競争から協調へ」 「一帯一路」ではなく「第三国市場協力」という表現に言い換えた日本政府

日中“急接近”双方の思惑 「競争から協調へ」 「一帯一路」ではなく「第三国市場協力」という表現に言い換えた日本政府

日中“急接近”双方の思惑 「競争から協調へ」
https://www.fnn.jp/posts/00404128CX
2018年10月27日 土曜 午前0:43

競争から協調へ。

新たな段階に入ったとした安倍首相。

日本と中国が急接近する訳とは。

日本時間26日午後6時前から始まった、安倍首相と中国・習近平国家主席による首脳会談。

安倍首相は、「わたしの訪問を契機として、競争から協調へ、日中関係を新しい時代に押し上げていきたい」と述べた。

習近平国家主席は、「中日関係はさまざまな課題を乗り越え、紆余(うよ)曲折を経てきたが、双方の努力によって再構築され、正常な軌道へと戻りつつあり、再びよい傾向を見せています」と述べた。

競争から協調へ。

会談で両首脳は、新たな日中関係を構築し、安全保障については、東シナ海の問題について、安倍首相が現状の改善を求める一方、意思の疎通を強化し、不測の事態を回避することで一致。

また、安倍首相が習主席に対し、2019年の訪日を要請したところ、習主席は真剣に検討したいと応じた。

これに先だって行われた「第三国市場協力フォーラム」では、日中の企業による、タイでのスマートシティの開発など、52の覚書が交わされ、経済面でも、今後さらに協力していくことが確認された。

かつては、尖閣問題などで、冷え込んでいた日本と中国がここへ来て急接近。

しかし一方で、日本の政府関係者からは「日本政府は中国が提唱する『一帯一路』には賛同しない」といった声も上がっている

「一帯一路」とは、習近平国家主席が提唱する「巨大経済圏構想」。

その事業の対象となる範囲は、中国から陸路、そして、海を通じてヨーロッパにもおよぶ。

中国国営の中央テレビは、26日の会談で、習主席が「ともに一帯一路を建設することは、中日の深化、ウィンウィンの協力に新たな舞台と試験場を提供する」と発言したと報道。

日本が今後、「一帯一路」構想に参加するかのような発言だが、実は今回、日本政府は、あえてフォーラムの名前に「一帯一路」という言葉を使わず、わざわざ「第三国市場協力」という表現に言い換えている。

26日、FNNの単独取材に応じた安倍首相は、「『一帯一路』については、国際的に日本を含めて、さまざまな懸念があることは事実です。そこで先ほど、中国側と『第三国協力フォーラム』というものを開催して、国際スタンダードにのっとって、協力していこうということで、完全に一致することができました」と述べた。

急接近の一方で、「一帯一路」への直接の支持を表明せず、一定の距離を置いた形の日本政府。

この背景について、拓殖大学・富坂聰教授は「おそらくアメリカに遠慮したのではないかと」、「(今回中国と組むことになった背景は?)やはり、対立していられないというのが大きな意味としてあると思う。ある意味、中国とうまくやっていくというのは、日本経済の将来を考えるうえで、非常に大事だということが言える」と話した。


安倍晋三と習近平・首脳会談.PNG



日中首脳会談で、一帯一路が焦点とされていた。
尖閣問題などで、冷え込んでいた日本と中国が急接近したが、日本の政府関係者からは「日本政府は中国が提唱する『一帯一路』には賛同しない」といった声も上がっているという。
中国国営の中央テレビは、26日の会談で、習主席が「ともに一帯一路を建設することは、中日の深化、ウィンウィンの協力に新たな舞台と試験場を提供する」と発言したと報道。
日本が今後、「一帯一路」構想に参加するかのような発言だが、実は今回、日本政府は、あえてフォーラムの名前に「一帯一路」という言葉を使わず、わざわざ「第三国市場協力」という表現に言い換えている。
急接近の一方で、「一帯一路」への直接の支持を表明せず、一定の距離を置いた形の日本政府。

安倍総理の訪中(全体概要)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/c_m1/cn/page4_004452.html

安倍総理は,日中の財界トップを含め,約1,400名の参加を得て開催された「第1回日中第三国市場協力フォーラム」に出席し,挨拶を行った。同フォーラムに合わせ,両国の政府関係機関・企業・経済団体等の間で,インフラ,物流,IT,ヘルスケア,金融等に関する52件の協力覚書が署名・交換された。

外務省の「安倍総理の訪中」でも、安倍首相は第三国市場協力フォーラムに出席し、挨拶したとある。

「一帯一路」アジアで不評、見直しや中止相次ぐ
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20181026-OYT1T50136.html

10月26日の読売新聞。
「中国の巨大経済圏構想「一帯一路」を巡り、アジアで事業の見直しや中止を表明する国が相次いでいる。」などと報道されている。

安倍首相と習近平との間で一帯一路が話し合われたことがあっても、なかったことにする政府とマスコミです。




参考

[日中首脳会談] 安倍首相10月訪中で一致 習近平氏「歓迎」と表明
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/461628588.html
ラベル:安倍晋三
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posted by hazuki at 10:07| Comment(0) | 自民党 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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