第196回通常国会にて、内閣府から国会にPFI法を改正する法律案を提出しました
http://www8.cao.go.jp/pfi/whatsnew/kiji/h30_pfikaiseihouan.html
法律案名 民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案
提出日 平成30年2月9日
提出案
概要(PDF)
http://www8.cao.go.jp/pfi/hourei/kaisei/pdf/h30kaisei_gaiyouan.pdf
要綱(PDF)
http://www8.cao.go.jp/pfi/hourei/kaisei/pdf/h30kaisei_youyaku.pdf
法律案及び理由(PDF)
http://www8.cao.go.jp/pfi/hourei/kaisei/pdf/h30kaisei_houritsuann.pdf
新旧対照表(PDF)
http://www8.cao.go.jp/pfi/hourei/kaisei/pdf/h30kaisei_sinkyuu.pdf
参照条文(PDF)
http://www8.cao.go.jp/pfi/hourei/kaisei/pdf/h30kaisei_sanshou.pdf
平成30年2月9日(金)定例閣議案件
http://www.kantei.go.jp/jp/kakugi/2018/kakugi-2018020901.html
法律案
民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案(決定)
(内閣府本府・財務省)
PFI改正案概要
http://www8.cao.go.jp/pfi/hourei/kaisei/pdf/h30kaisei_gaiyouan.pdf
PFI改正案概要(2)
http://www8.cao.go.jp/pfi/hourei/kaisei/pdf/h30kaisei_gaiyouan.pdf
PFI改正案要綱・第ニのニ
http://www8.cao.go.jp/pfi/hourei/kaisei/pdf/h30kaisei_youyaku.pdf
PFI改正案法律案及び理由・第四項 5
http://www8.cao.go.jp/pfi/hourei/kaisei/pdf/h30kaisei_houritsuann.pdf
PFI改正案新旧対照表・第二十六条 4
http://www8.cao.go.jp/pfi/hourei/kaisei/pdf/h30kaisei_sinkyuu.pdf
PFI法改正案の正式名称は、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案です。
2018年2月9日、内閣府がPFI法改正案を国会に提出しました。
同日、内閣府と財務省がPFI法改正案を閣議決定しました。
三橋貴明さんによると、「上下水道や公共施設の運営権を売却する際に、何と各地方議会の議決は不要となる。」とのことですが、提出案の概要、要綱、法律案及び理由に、上下水道や公共施設の運営権を売却する際、各地方議会の議決は不要となる特例を設ける文言がありました。
概要の(2)では、公共施設等運営権者が公の施設の指定管理者を兼ねる場合*における地方自治法の特例について言及しています。
@利用料金の設定の手続については、実施方針条例において定められた利用料金の範囲内で利用料金の設定を行うなどの条件を満たした場合に地方公共団体の承認を要しない旨の地方自治法の特例を設ける。
A公共施設等運営権の移転を受けた者を新たに指定管理者に指定する場合において、条例に特別の定めがあるときは、事後報告で可とする旨の地方自治法の特例を設ける。
要綱の第ニのニでは、「公共施設等運営権に係る公共施設等が公の施設であり、かつ、第二十六条第二項の許可を受けて当該公共施設等運営権を移転した者が、その移転の際、指定管理者として当該公の施設を管理していた場合において、当該移転を受けた者を当該公の施設の管理者として指定するとき(同条第四項ただし書の特別の定めがある場合であって、地方自治法第二百四十四条のニ第五項の規定により定められる期間が当該公共施設等運営権の存続期間を超えない場合に限る。)における同条第六項の規定の運用については、同項中「ならない」とあるのは、「ならない。ただし、第三項の条例に特別の定めがある場合は、この限りでないものとし、この場合には、当該普通地方公共団体の長は、指定管理者の指定後遅延なく、当該指定について当該議会に報告しなければならない」とするものとすること。(第二十六条第五項関係)」と文言がある。
法律案及び理由第四項 5では、「第二十六条の見出し中「制限」を「制限等」に改め、同条中第六項を第七項とし、第五項を第六項とし、第四項の次に次の一項を加える。」としている。
法律案及び理由第四項 5は、下記のようになっている。
「公共施設等運営権に係る公共施設等が公の施設であり、かつ、第二項の許可を受けて当該公共施設等運営権を移転した者が、その移転の際、指定管理者として当該公の施設を管理していた場合において、当該移転を受けた者を当該公の施設の指定管理者として指定するとき(前項ただし書の特別の定めがある場合であって、地方自治法第二百四十四条のニ第五項の規定により定められる期間が当該公共施設等運営権の存続期間を超えない場合に限る。)における同条第六項の規定の運用については、同項中「ならない」とあるのは、「ならない。ただし、第三項の条例に特別の定めがある場合は、この限りでないものとし、この場合には、当該普通地方公共団体の長は、指定管理者の指定後遅延なく、当該指定について当該議会に報告しなければならない」とする。」
つまり、PFI法の特例で、運営権の移転の許可・指定管理者の指定に係る場合の議決が、指定管理者制度で、改正前に必要だったが、「条例で特別の定めがある場合において事後報告で可」となり、条例で地方公共団体が設定することになる。
利用料金の設定も「承認」から「届出」に変わる。
コンセッション制度に変更はないようではあるが、これこそ、PFI法改悪ではないでしょうか。
地方議会の承認なしで、水道民営化が出来てしまうのではないのか。
法律案及び理由のPFI法を改正する理由に、「民間の資金、経営能力及び技術能力を活用した公共施設等の一層の促進を図るため、公共施設等運営権が地方自治法上の公の施設の指定管理者を兼ねる場合の利用料金に関する特例等を創設するとともに、内閣総理大臣に対する特定事業に係る支援措置の内容等の確保に係る制度を設ける党の措置を講ずる必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。」とあります。
地方議会の承認なし、事後報告で可とする特例を創設することが、PFI法改正の理由の一つのようである。
おまけに、法案の概要(1)公共施設等の管理者等及び民間事業者に対する国の支援機能の強化等では、PFI法改正案に「内閣総理大臣」という文言が繰り返される。
PFI法改正案を簡単に認めてはならないと思います。
今回のPFI法改正について、報告まで。
PFI法改正案に反対する要請文(抗議文)を書く必要があるか、よく考えてから用意します。
追記(2月15日)
2月13日の日刊建設工業新聞で、「政府/PFI法改正案を閣議決定/二重適用の指定管理者手続き簡素化」と報道されました。
政府/PFI法改正案を閣議決定/二重適用の指定管理者手続き簡素化
http://www.decn.co.jp/?p=97462
(引用)
政府は9日の閣議で、内閣府が今国会に提出するPFI法改正案を決定した。地方自治体への公共施設等運営権(コンセッション)の普及でネックになっている「指定管理者制度との二重適用」が必要になる際の手続きを簡素化する。コンセッションの普及が空港など他のインフラより遅れている上下水道事業に限定し、自治体の財政負担を減らしてコンセッション導入を後押しする特例措置も設ける。
(省略)
現行法では、自治体が公共施設の運営権者として指定する民間事業者に施設の使用許可を出す際、民間事業者を従来の指定管理者としても指定する二重適用の義務が原則発生する。運営権者はコンセッション事業で必要になる手続きに加え、指定管理者としての手続きでも、設定した施設利用料金を自治体に承認してもらうほか、運営権の移転について議会議決を得る必要がある。
改正法案では、運営権者向けに指定管理者手続きを簡素化。施設利用料金の設定は自治体への届け出だけで済むように変更し、議会承認は事後報告だけで済むように変更する。
(以下、省略。引用した日刊建設工業新聞をお読み下さい。)
2月13日の日刊建設工業新聞によると、現行法では、運営権者はコンセッション事業で必要になる手続きに加え、指定管理者としての手続きでも、設定した施設利用料金を自治体に承認してもらうほか、運営権の移転について議会議決を得る必要がある。
改正法案では、手続きを簡素化する為、施設利用料金の設定は自治体への届け出だけで済むように変更し、議会承認は事後報告だけで済むように変更する。
上記に追加したPDFの資料の中で、「PFI改正案新旧対照表・第二十六条 4」の部分が該当します。
PFI法(民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法)の第二十六条 4に議会承認は事後報告だけで済むように変更する案となっています。
「地方議会の承認なしで、水道民営化が出来てしまうのではないのか。」と先に述べた訳ですが、地方議会の承認なしで、水道民営化が出来てしまいます。
PFI法というのは結局、公共事業の正当化の為だと推測します。
憶測ですが、地方公共団体や地方議員からもPFI法を改正するように案が出たのではないかと思います。
PFI法改正案は、PFI法改悪です。
追記(2月25日)
PFI改正案に反対する為、要請文(抗議文)を用意しました。
[水道民営化] 2月9日、PFI法改正案が閣議決定! 上下水道や公共施設の運営権を売却する際、各地方議会の議決は不要となる特例を設ける! 首相官邸と各政党に抗議文を送ろう!
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/457156294.html
追記
コメントを頂いて、気付いたのですが、法案の提出が先ではなく、閣議決定された法案が国会に提出されるようです。
間違っていました。
タイトルを「[水道民営化] 2月9日、内閣府と財務省が第196回国会に提出されたPFI法改正案を閣議決定! 上下水道や公共施設の運営権を売却する際、各地方議会の議決は不要となる特例を設ける!」から変更しました。
背景・必要性
PPP/PFIの着実な推進を図る観点から、政府は、10年間(平成25年度から34年度まで)に21兆円の事業規模目標を掲げている(PPP/PFI推進アクションプラン(平成29年改定版))。
上記目標を達成すべく、国による支援機能を強化するとともに、国際会議場施設等の公共施設等運営事業(コンセッション事業)の実施の円滑化に資する制度面での改善措置及び上下水道事業におけるコンセッション事業の促進に資するインセンティブ措置を講ずる。
法案の概要
(1)公共施設等の管理者等及び民間事業者に対する国の支援機能の強化等
公共施設等の管理者等及び民間事業者による特定事業に係る支援措置の内容及び規制等についての確認の求めに対して内閣総理大臣が一元的に回答する、いわゆるワンストップ窓口の制度の創設、内閣総理大臣が公共施設等の管理者等に対し特定事業の実施に関する報告の徴収並びに助言及び勧告に関する制度の創設等の措置を講ずる。
(2)公共施設等運営権者が公の施設の指定管理者を兼ねる場合*における地方自治法の特例
@利用料金の設定の手続については、実施方針条例において定められた利用料金の範囲内で利用料金の設定を行うなどの条件を満たした場合に地方公共団体の承認を要しない旨の地方自治法の特例を設ける。
A公共施設等運営権の移転を受けた者を新たに指定管理者に指定する場合において、条例に特別の定めがあるときは、事後報告で可とする旨の地方自治法の特例を設ける。
(3)水道事業等に係る旧資金運用部資金等の繰上償還に係る補償金の免除
政府は、平成30年度から平成33年度までの間に実施方針条例を定めることなどの要件の下で、水道事業・下水道事業に係る公共施設等運営権を設定した地方公共団体に対し、当該地方公共団体に対して貸し付けられた当該事業に係る旧資金運用部資金の繰上償還を認め、その場合において、繰上償還に係る地方債の元金償還金以外の金銭(補償金)を受領しないものとする。
(注) なお、地方公共団体金融機構資金についても、同様の措置を講ずるよう政府から要請する。
目標
○事業規模:平成25〜34年度までの10年間で21兆円(コンセッション事業は7兆円)
○コンセッション事業件数:水道6件、下水道6件、文教施設3件、国際会議場施設等6件
新しい要請文が出来るまで、水道法改正案はこちらを参考にして下さい。
↓
水道民営化を意図する水道法改正案を今国会で廃案にするように首相官邸と自民党と公明党と野党に要請しましょう。
↓↓↓↓
[水道民営化] 3月7日、水道法改正案を閣議決定! 首相官邸と自民党と公明党と野党に水道法改正法案を廃案にするように要請しよう!
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/448030993.html
水道法改正で何が起こるのか?公共インフラの民間委託は良いことなのか!? 水道法改正・PPP(公民連携)/ PFI(民間資金活用)推進施策の問題点を指摘! 2017.4.16
水道民営化中止求める 推進政府批判
【水道民営化】麻生太郎副総理兼財務相が言及 2013年4月19日 G20財務相・中央銀行総裁会議 CSIS戦略国際問題研究所
velvetmorning blogより転載
http://velvetmorning.asablo.jp/blog/
麻生太郎財務大臣兼副総理が、CSISの講演で、『日本の水道を全て民営化する』と発言 ―
http://velvetmorning.asablo.jp/blog/2013/04/24/6789154
参考
[水道民営化] 2月9日、内閣府が第196回国会にPFI法改正案(正式名称: 民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案)を提出
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/456784094.html
[水道民営化] [高橋洋一が水道民営化をミスリード] 誤解だらけの「水道民営化」 外資乗っ取り懸念は杞憂だ、競争力はあり選択肢も広い
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/456670213.html
[水道民営化] 内閣府、2月上旬にPFI法改正案を提出! 厚生労働省、3月上旬に水道法改正案を再提出!
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/456428973.html
[水道民営化] 宮城県、水道3事業を一体管理へ 村井知事、経営安定化目指す
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/456221915.html
[水道民営化] 公共施設を民間が担う「コンセッション」シンポ 菅義偉官房長官、導入自治体を応援
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/456220905.html
[水道民営化] 菅義偉官房長官「新聞社主催のコンセッションに関するシンポジウムで安倍内閣の考え方をお話ししました。」
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/456220364.html
[水道民営化] 水道運営権、売却を支援…政府が法案提出へ
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/456163072.html
[水道民営化] 公共インフラの民間売却容易に 自治体の負担軽く
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/456069772.html
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[水道民営化] 民進党の蓮舫が6月16日までに水道法改正案を廃案に追い込んでいた
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[水道民営化] [総務省] 公営企業133事業廃止、簡易水道が93件
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/453372636.html
[水道民営化] 第193回国会に提出された水道法改正案を「水道管 老朽化」と一斉に報道するマスコミ! 大幅に参入障壁を下げることで国内外の企業が本格的に参入することは報道せず!
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/453111288.html
[水道民営化] 水道民営化は憲法13条、25条、99条違反なので98条は無効! 憲法を勉強して廃案に追い込もう!
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/452068400.html
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http://hazukinoblog.seesaa.net/article/449919902.html
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[水道民営化] 3月7日、水道法改正案を閣議決定! 首相官邸と自民党と公明党と野党に水道法改正法案を廃案にするように要請しよう!
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/448030993.html
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http://hazukinoblog.seesaa.net/article/447853419.html
[水道民営化] 3月7日、水道法改正案を閣議決定! 厚生労働省は水道法改正案を第193回国会に提出済み! さらに民間が参入し易く法改正へ!
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/447779618.html
3月7日、水道の広域化促進へ...水道法法改正案を閣議決定! 厚生労働省は「水道民営化ではない」と回答!
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/447712828.html
水道事業のコンセッション方式に関して、株式会社ジャパンウォーターのサイトが参考になります!
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/447312455.html
[水道民営化] 水道法改正案を提出する件について、厚生労働省に電凸しました
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/447248123.html
[水道民営化] 水道法改正案を提出する件について、厚生労働省に電凸した方がいらっしゃいます
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/447198714.html
[水道民営化] [厚生労働省] 水道法改正案を第193回通常国会に提出! 第十一条に「外国企業の参加を永久に禁止し、区市町村運営を永久に守る」という文言を加えるようにお願いしよう!
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/447148654.html
[水道民営化] [大阪府堺市長選] 因縁の「水道事業統合」が争点化? 大阪維新の会の候補を選べば水道民営化へ
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/446664032.html
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http://hazukinoblog.seesaa.net/article/446338446.html
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○法案の閣議決定→国会提出
×国会提出→法案の閣議決定
どうもありがとうございます。