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2017.11.11
トランプの来日フィーバーは、改めて「アメリカ=宗主国」「日本=属国」という日米関係の真相を浮き彫りにしたが、そのさなか、もうひとつ、日本がアメリカに完全のコントロールされていることを証明するような文書が明らかになった。
それは、今週発売の「週刊朝日」(朝日新聞出版)11月17号がすっぱ抜いた、先の総選挙後、在米日本大使館が報告のためにまとめた極秘内部文書だ。この文書には、こう書いてあったという。
〈改憲勢力が発議可能な3分の2を確保した総選挙結果は米国には大歓迎の状況だ。むしろ米国が意図して作り上げたとみていい。民進党を事実上、解党させて東アジアの安全保障負担を日本に負わせる環境が改憲により整う非常に好都合な結果を生み出した〉
そして、〈日本が着実に戦争ができる国になりつつある〉と分析した後、こう続く。
〈米国には朝鮮有事など不測の事態が発生した時に、現実的な対応が出来る政治体制が整う必要があったが、希望の小池百合子代表が踏み絵を行ったのは米国の意思とも合致する〉
この文書を読んだ元外務省国際情報局長の孫崎享氏が、こう解説している。
「米国の政策当局者は長年、親米の安倍シンパ議員や野党の親米派議員らに接触、反安保に対抗できる安全保障問題の論客として育成してきた。その結果、前原氏が民進党を解体し、同じく親米の小池、細野、長島各氏らが踏み絵をリベラル派に迫り、結果として米国にとって最も都合のよい安倍政権の大勝となった」
ようするに、小池百合子都知事と前原誠司前民進党代表コンビによる民進党解体の背景に、日本を「戦争ができる国にする」というアメリカ政府の意思が強く働いていたというのである。前出の文書には〈むしろ米国が意図して作り上げたとみていい〉とまで書いてある。
日米ネオコンをつなぐ疑惑の社団法人に前原と安倍の名前が
実は、本サイトでは2年も前に、この文書のベースになる事実を指摘している。当時、民主党で、同党の解体→安保法制推進を画策していた前原、長島、細野らがアメリカの超党派知日派(ジャパンハンドラー)と深く結びつき、その意向を受けていたことを、さまざまな人脈や団体の存在から明らかにした。
この事実を知れば、今回、かれらがなぜ、民進党解体とリベラリル排除に動いたか、そして在ワシントン日本大使館が〈米国が意図して作り上げた〉と分析したのか、その理由がわかるはずだ。
まず、民進党解体の中心人物だった前原誠司。前原はもともと、京都大学で親米現実主義保守派の理論的支柱とされた高坂正堯教授の薫陶を受け、松下政経塾を経て政治家になった人物だ。安倍首相とは同期当選で議員会館も隣の部屋だったことから、実は安保政策では気心の知れる仲だという。2000年代の初めには自民党防衛族の石破茂氏らとも気脈を通じ、勉強会を開いて、集団的自衛権行使容認はもとより、徴兵制や核武装論にまで言及していた。その石破氏や、同じく自民党の米田建三氏らとともに「新世紀の安全保障を確立する若手議員の会」(新世紀安保議連)の世話人をやっていたこともある。
彼らに共通するのは、若手議員のころからCSIS(米戦略国際問題研究所)などの在米シンクタンクを頻繁に訪れ、ジャパンハンドラーとの交流に熱心だったことだ。リチャード・アーミテージやジョセフ・ナイ、マイケル・グリーンといった連中だ。集団的自衛権行使容認は彼らジャパンハンドラーの悲願だった。
この日米ネオコンの橋渡し役を長く担っていたのが、2007年に発覚した防衛庁汚職に絡んで所得税法違反などで逮捕された秋山直紀だ。日米防衛人脈のフィクサーとして永田町では知る人ぞ知る存在だった。その秋山が専務理事を務めた社団法人「日米平和・文化交流協会」が親米ネオコン議員の溜まり場になっていたという。当時の登記簿を見ると、その一端が垣間見られる。錚々たるメンバーが理事に名を連ねているのだ。
石破、中谷元、額賀福志郎、久間章生ら、財界からは葛西敬之・JR東海会長のほか、三菱系の重役たち。米政府関係者では元国防長官のウィリアム・コーエン、元国務次官のウィリアム・シュナイダー、元駐日大使のマイケル・アマコスト……と、いずれも大物ぞろいだ。こんな面々の中に民主党ネオコン議員筆頭の前原、そして安倍首相もしっかり名前を刻んでいたのである。
アメリカの国益のために日本の政界に送り込まれた長島昭久
その前原と並ぶもう一人のキーマンが長島昭久だ。党内右派の筆頭格で、2年前に櫻井よしこが理事長を務める極右シンクタンク「国家基本問題研究所」のホームページに「目を覚ませ、民主党!」と題した痛烈な執行部批判の寄稿を掲載したこともある。前原と同い年だが政治家としては弟分に当たる。元は自民党の石原伸晃議員の公設第一秘書で、その後、アメリカに渡りワシントンD.C.のジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院で国際関係論を学び修士号を取得する。
1997年には日本人として初の米外交問題評議会の研究員に選ばれている。米外交問題評議会は米ロックフェラー財団に支配されるシンクタンクを含む超党派組織で、アメリカの外交政策決定に強い影響力をもつと言われる。外交誌「フォーリン・アフェアーズ」の刊行元としても知られている。長島は、この日本人初の米外交問題評議会研究員の肩書きをウリに2003年に初当選する。その意味では、長島は日本の政治家というよりは、アメリカの国益のために日本の政界に送り込まれた親米派リーダー候補のひとりと言っていいだろう。安倍と同じくアーミテージ・ナイリポートの忠実な信奉者でもある。
この2人の“弟分”が細野豪志だ。3人とも憲法解釈の変更による集団的自衛権行使容認に賛成で、細野は前原が主宰していた党内の「防衛研究会」にも名を連ねていた。
その細野と長島らが中心となって2015年11月に都内のホテルで「これが我々の野党再編・政権奪還戦略だ!」と題するセミナーが行われた。その詳報が翌日の「産経ニュース」で配信された。そこでの発言を見ると、まさに今回の民進党解党劇を予言しているのだ。いくつか拾ってみると……。
「SEALDsのデモの先頭に立つなんて論外だ」「国家の基本問題に対して、彼らが言っているような『戦争反対』で通用するはずがない」「そんなものは共産党にまかせておけばいい」「万年野党をやらせるなら共産党の右、いや“左”に出る政党はない」「ここを脱却しなければ、政権復帰は難しい」「国際的にみると、共産主義を掲げる政党がこれだけの議席を持っている先進国は珍しい」「共産党と民主党が組むという選択は明確にない」「とくに安保の問題については一線を引いていく」「共産党とは一緒にできない」「『選挙協力』はいかんと思う」
彼らの主張は要するに、安全保障については「現実的対応」をすべきだということと、共産党やSEALDsとの共闘はいかなるケースも「ありえない」という2点である。まさに希望の党そのものではないか。そして、ここで言う「現実的対応」とは、アメリカ政府に言われるがままに集団的自衛権行使を認め、米軍の作戦の一部を自衛隊に肩代わりさせるという話である。
9条3項に「国際平和に貢献」を付記し集団的自衛権の根拠にする計画が
アメリカは長い時間とカネをかけて、アメリカの国益に沿った考えを持つ日本の政治家を育て上げてきた。そして、その政治家(前原、長島、細野ら)がアメリカの思惑通り、アメリカにとって都合の悪い政策を掲げる旧民進党を解体・排除したというのが、どうやら希望の党発足から民進党解体へ至る真相のようなのだ。
ちなみに、前出の「週刊朝日」には、安倍首相が進める改憲の中身について、政府筋の話としてこんなふうに書いてあった。
「安倍官邸は単なる9条3項の自衛隊の明記にとどまらず、『国際平和に貢献するために』という文言を付記して、自衛隊が海外で自由に集団的自衛権を行使できるという解釈にしたい」
安倍応援団やネトウヨは「安倍総理は、アメリカから押し付けられた“みっともない憲法”を改正するために頑張っているんだ」などと信じ込んでいるようだが、実際は、アメリカの戦争に協力するための憲法改正にすぎないのである。
(野尻民夫)
リテラより転載。
日本がアメリカに完全のコントロールされていることを証明するような文書が明らかになった。
「週刊朝日」(朝日新聞出版)11月17号がすっぱ抜いた、先の総選挙後、在米日本大使館が報告の為にまとめた極秘内部文書。
「改憲勢力が発議可能な3分の2を確保した総選挙結果は米国には大歓迎の状況だ。むしろ米国が意図して作り上げたとみていい。民進党を事実上、解党させて東アジアの安全保障負担を日本に負わせる環境が改憲により整う非常に好都合な結果を生み出した」
小池百合子と前原誠司コンビによる民進党解体の背景に、日本を「戦争ができる国にする」というアメリカ政府の意思が強く働いていた。
「日本の総理は馬鹿にしかやらせない」発言のマイケル・グリーンの名前もあります。
ラベル:CSIS
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