ビル・ゲイツが進める現代版「ノアの方舟建設計画」とは
http://moneyzine.jp/article/detail/154637
2009/06/06 10:00 浜田和幸[著]
アメリカは新たな国家戦略としてアフリカ大陸をアメリカ製の遺伝子組換え作物の実験場にしようとしている。その背後にはビル・ゲイツやヘッジファンドの帝王たちの新たな野望が見え隠れする。今、世界の自然環境と食糧ビジネスは新たなマネーの流入で大きく変貌しようとしている。(バックナンバーはこちら)
現代版「ノアの方舟建設計画」
2009年5月5日、ニューヨークはマンハッタンにあるロックフェラー大学の学長でノーベル化学賞の受賞者ポール・ナース博士の邸宅に世界の大富豪とヘッジファンドの帝王たちが集まった。この会に名前はついていないが、参加者たちは「グッドクラブ」(善意の集まり)と呼んでいる。
主な顔触れはデービッド・ロックフェラーJr、ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロス、マイケル・ブルムバーグ、テッド・ターナー、オプラ・ウィンフレーと言った超豪華メンバー。この集まりを呼び掛けた人物はパソコンソフトの標準化を通じて寡占状態を築き上げ、個人資産5兆円を超すビル・ゲイツである。
これほどの大富豪たちが一堂に会し、密かに議論したテーマは何であったのか。実は世界の人口増大をいかに食い止めるか、そのために彼らが所有する巨万の富をいかに有効に活用すべきか、ということであった。
議長役としてこの会を取り仕切ったビル・ゲイツによれば、「人類の未来に立ちふさがる課題は多いが、最も急を要する問題は人口爆発である。現在67億人が住む地球であるが、今世紀半ばには100億人の可能性もありうる」
「このままの状況を放置すれば、環境・社会・産業への負荷が過大となり地球環境を圧迫することは目に見えている。なんとしても人口爆発の流れを食い止め、83億人までにとどめる必要がある。各国政府の対応はあまりにスローで当てにはできない。潤沢な資金を持ち寄り、我々が責任をもって地球の未来を救うために独自の対策を協力して推し進める必要がある」とのことであった。
ゲイツはその思いをすでに具体化するために、あるビッグプロジェクトに資金を注いでいる。それが現代版「ノアの方舟建設計画」に他ならない。
「北極種子貯蔵庫」に巨額の資金を提供したゲイツ氏
この計画は2007年から本格的に始まった。人類がこれまで手に入れてきたあらゆる農業遺産を保護することを目的としている。
あらゆる国の農業で不可欠の役割を果たしてきた種子を未来のために保存するということである。見方を変えれば、生き残れる人類とそうでない人類を区別することもできる。
この計画を推進してきたのは、ノルウェー政府であるが、資金面で協力してきたのがビル・アンド・メリンダ・ゲイツ基金。この慈善事業団体を通じて、毎年15億ドルを使わなくてはならないゲイツ氏はこれまでエイズの撲滅やがんの治療ワクチンの開発等に潤沢な資金を提供してきた。
その彼が、2007年、ノルウェーのスピッツベルゲン島に建設された「あらゆる危機に耐えうるように設計された終末の日に備える北極種子貯蔵庫」に巨額の資金を提供していることはほとんど知られていない。ゲイツのお陰で、この貯蔵庫は2008年2月26日に正式オープンを迎えた。
核戦争が勃発したり、地球温暖化の影響で種子が絶滅したような場合でも、未来の人類がこれらの種子を再生できるように保存するのが目的だという。しかし、この種子の提供を受けなければ将来は食糧を手に入れることはできなくなってしまう可能性は高い。
しかも、ゲイツ基金の他にロックフェラー財団、モンサント、シンジェンタ財団、CGIAR(国際農業調査コンサルグループ)なども、未来の作物の多様性を確保するため300万種類の植物の種子を世界から集めて保管し始めたのである。ちなみに、シンジェンタはスイスに本拠を構える遺伝子組換え作物用の種子メーカー。CGIARはロックフェラー財団とフォード財団が資金提供を行っている組織。
この計画に共同提案者として協力しているグローバル・クロック・ダイバーシティー・トラスト(GCDT:世界生物多様性信託基金)のカーリー・パウラー博士によれば、「我々は毎日のように作物生物の多様性を失いつつある。将来の農業のため、そして気候変動や伝染病などの危機から人類を守るため、あらゆる環境に適用する種子を保存する必要がある。いわば、あらゆる危機に生き残る種子を集めたフエール・セーフの金庫が必要だ」。
このGCDTは国連食糧機構(FAO)とCGIARによって設立された。この会長はフランスの水企業スエズの経営諮問委員会に籍を置くマーガレット・カールソンである。
「緑の革命」がもたらしたもの
ビル・ゲイツをはじめ農薬や種子をビジネスとするモンサントやシンジェンタは、いったいどのような人類の未来を想定しているのであろうか。
2009年5月5日、ニューヨークはマンハッタンにあるロックフェラー大学の学長でノーベル化学賞の受賞者ポール・ナース博士の邸宅に世界の大富豪とヘッジファンドの帝王達が集まった。
主な顔触れはデービッド・ロックフェラーJr、ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロス、マイケル・ブルムバーグ、テッド・ターナー、オプラ・ウィンフレーと言った超豪華メンバー。
呼び掛けた人物はビル・ゲイツ。
「このままの状況を放置すれば、環境・社会・産業への負荷が過大となり地球環境を圧迫することは目に見えている。なんとしても人口爆発の流れを食い止め、83億人までにとどめる必要がある。」
世界の人口削減に言及したビル・ゲイツ。
ゲイツはその思いを具体化する為にビッグプロジェクトに資金を注いでいる。
この計画は2007年から本格的に始まった。
人類がこれまで手に入れて来たあらゆる農業遺産を保護することを目的としている。
あらゆる国の農業で不可欠の役割を果たして来た種子を未来の為に保存する。
生き残れる人類とそうでない人類を区別することも出来る。
この計画を推進して来たのは、ノルウェー政府であるが、資金面で協力して来たのがビル・アンド・メリンダ・ゲイツ基金。
ビル・ゲイツが、2007年、ノルウェーのスピッツベルゲン島に建設された「あらゆる危機に耐えうるように設計された終末の日に備える北極種子貯蔵庫」に巨額の資金を提供している。
この貯蔵庫は2008年2月26日に正式オープン。
核戦争が勃発したり、地球温暖化の影響で種子が絶滅したような場合でも、未来の人類がこれらの種子を再生出来るように保存するのが目的というが、この種子の提供を受けなければ将来は食糧を手に入れることは出来なくなくなってしまう可能性は高い。
ゲイツ基金の他にロックフェラー財団、モンサント、シンジェンタ財団、CGIAR(国際農業調査コンサルグループ)なども、未来の作物の多様性を確保する為、300万種類の植物の種子を世界から集めて保管し始めた。
この計画に共同提案者として協力しているグローバル・クロック・ダイバーシティー・トラスト(GCDT:世界生物多様性信託基金)のカーリー・パウラー博士。
GCDTは国連食糧機構(FAO)とCGIARによって設立され、会長はフランスの水企業スエズの経営諮問委員会に籍を置くマーガレット・カールソン。
ビル・ゲイツが中心となって北極点近くに建設されたのが「スヴァールバル世界種子貯蔵庫」。
スヴァールバル世界種子貯蔵庫(Svalbard Global Seed Vault)は、ノルウェー領スヴァールバル諸島最大の島であるスピッツベルゲン島に位置する種子銀行。
「スヴァールバル・グローバル・シード・ボルト」とも称する。
ベント・スコウマンが提唱し、2008年2月26日、ビル・ゲイツ主導のもと、地球上の種子を冷凍保存する世界最大の施設がスピッツベルゲン島の中心地・ロングイェールビーン近郊にて操業開始した。
2009年6月6日にマネージン(MONEYzine)で公開された記事を書いたのは、浜田和幸氏。
「米戦略国際問題研究所、議会調査局等を経て、現在、国際未来科学研究所代表。」と紹介されている。
ビル・ゲイツ財団の他にロックフェラー財団、モンサント、シンジェンタ財団、CGIAR(国際農業調査コンサルグループ)なども、未来の作物の多様性を確保する為、300万種類の植物の種子を世界から集めて保管している。
現代版ノアの箱舟計画に共同提案者として協力しているグローバル・クロック・ダイバーシティー・トラスト(GCDT:世界生物多様性信託基金)のカーリー・パウラー博士。
GCDTは国連食糧機構(FAO)とCGIARによって設立され、会長はフランスの水企業スエズの経営諮問委員会に籍を置くマーガレット・カールソン。
フランスの水企業のスエズとフランスのヴェオリアとイギリスのテムズ・ウォーターは、ウォーターバロン(水男爵)。
ビル・ゲイツ財団、ロックフェラー財団、モンサント、シンジェンタ財団。
共同提案者として協力しているグローバル・クロック・ダイバーシティー・トラスト(GCDT:世界生物多様性信託基金)のカーリー・パウラー博士。
グローバル・クロック・ダイバーシティー・トラスト(GCDT:世界生物多様性信託基金)の会長はスエズの経営諮問委員会に籍を置くマーガレット・カールソン。
凄いメンバーですね。
「スヴァールバル世界種子貯蔵庫」については、追加で記事を書きたいと思います。
ビル・ゲイツが世界の人口削減に関わっていることを忘れてはならない。
スヴァールバル世界種子貯蔵庫
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%AB%E4%B8%96%E7%95%8C%E7%A8%AE%E5%AD%90%E8%B2%AF%E8%94%B5%E5%BA%AB
スヴァールバル世界種子貯蔵庫(スヴァールバルせかいしゅしちょぞうこ、Svalbard Global Seed Vault)は、ノルウェー領スヴァールバル諸島最大の島であるスピッツベルゲン島に位置する種子銀行である。「スヴァールバル・グローバル・シード・ボルト」とも称する。
関連
「ビル・ゲイツ氏、日本でエネルギーを共同研究=アゴラ研究所と」 アゴラは日本のシンクタンク
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/452851629.html
ラベル:ビル・ゲイツ スヴァールバル世界種子貯蔵庫
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