2016年10月02日

まるで戦前の治安維持法? テロ対策の名を借りて復活した「共謀罪」の恐怖

まるで戦前の治安維持法? テロ対策の名を借りて復活した「共謀罪」の恐怖
http://www.excite.co.jp/News/politics_g/20160929/Shueishapn_20160929_72758.html
http://www.excite.co.jp/News/politics_g/20160929/Shueishapn_20160929_72758.html?_p=2
http://www.excite.co.jp/News/politics_g/20160929/Shueishapn_20160929_72758.html?_p=3
http://www.excite.co.jp/News/politics_g/20160929/Shueishapn_20160929_72758.html?_p=4
http://www.excite.co.jp/News/politics_g/20160929/Shueishapn_20160929_72758.html?_p=5
http://www.excite.co.jp/News/politics_g/20160929/Shueishapn_20160929_72758.html?_p=6
週プレNews 2016年9月29日 17時00分 (2016年10月2日 17時03分 更新)

9月26日に始まった臨時国会で、政府は「テロ等組織犯罪準備罪」法案の提出を見送った。この法案は、過去に3度国会に提出されるも国民の反発で廃案になった「共謀罪」法案とほぼ同じ内容だ。

政府は今国会での提出は見送ったものの、来春の通常国会での成立を目指す姿勢は崩していない。「重大犯罪の計画を話し合うだけで罪に問える」ようにする共謀罪は、国民の生活にどのような影響を与えるのか?

「週プレ外国人記者クラブ」第49回は、テロの専門家で、様々なメディアで活躍する韓国・ソウル出身の国際法学者、金恵京(キム・ヘギョン)氏に話を聞いた――。

***

─まず、「共謀罪」というのは、どのような犯罪を指すのでしょうか?

金 共謀罪では、複数の人が犯罪行為を行なうとの合意をした時点で犯罪となります。現在の日本の刑法では、実際に犯罪に着手すること(行動を起こすこと)が犯罪要件となっていますが、この基本概念が根本から変更されることになるのです。

例えば、殺人罪と殺人未遂罪では後者のほうが刑が軽くなるのが当然です。日本でも刑法43条で「犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者は、その刑を軽減できる」「自己の意思により犯罪を中止した時は、その刑を軽減し、または免除する」と未遂について規定されています。しかし、共謀罪が成立すれば、犯罪の実行に着手すらしていなくても、複数の人がその犯罪を行なう合意をしただけで処罰の対象になります。つまり、刑法に新たな概念が盛り込まれることになるのです。…

東京オリンピックを控え、世界的なテロへの関心・危機感の高まりを背景に「テロ等組織犯罪準備罪」という名称にすることで共謀罪に対する社会的な反発を緩和できると政府は考えたのかもしれません。しかし、適用される犯罪の範囲は「法定刑が4年以上の懲役・禁錮の罪」となっていて、過去に3度廃案となっている共謀罪法案と変わりませんでした。

そのため、過去と同様に各所から反対の声が挙がり、臨時国会への提出を見送ることになったのです。もし、この法案が成立したとすれば、「法定刑が4年以上の懲役・禁錮の罪」という適用範囲に当てはまる犯罪は600以上に上ります。それらすべてに前述したような未遂罪以上の概念を盛り込む法改正が求められ、ひいては法理念の変更すらも必要になってきます。

─刑法では「教唆(きょうさ)」という罪も規定されていますね。例えば、殺し屋を雇って誰かを殺害させれば殺人教唆の罪に問われ、刑の重さは殺人罪と同じです。共謀罪は、この教唆とも違う?

金 教唆というのは、実行犯に対して犯罪を強要したり示唆する罪のことです。つまり、犯罪が実際に着手されなければ、教唆の罪も成立しません。繰り返しになりますが、共謀罪は犯罪が実際に行なわれていなくても成立するのです。

─人間はいろいろ悪いことを考えるものです。例えば、「銀行の金庫にあるおカネが自分のものになったらいいなぁ…」とか。そして、たとえ悪いことを考えても、それを実際に行動に移すかどうかがボーダーラインだと思っていたのですが、それが変わるわけですね。…

金 そうです。自分の発言に気をつけないと、犯罪者になってしまう可能性があります。特に、ネット社会では危険が高いといえます。例えば、メールやチャット、SNSなどでの些細な文字の打ち間違いから文章の意味が変わってしまい逮捕されるというケースも出てくるかもしれません。また、そういったネット絡みのやりとりも共謀罪の証拠として扱われることを考えれば、政府による監視が強化されるのは自然な成り行きです。

実際に、すでに共謀罪が規定されている米国では、ネット上のプライバシーが十分に守られなくなっています。米国は「自由の国」といわれていますが、9・11同時多発テロの後、様々な形で監視が行なわれていたことは、スノーデン氏をはじめとする内部告発者による証言からも明らかです。

特に、外国人や、電話・メール等の通信でテロ関連の用語を話したり書いたりする研究者は盗聴や監視の対象となりやすく、十分に自由を感じることはできないのです。私もかつて米国社会の現実について自ら経験した事例を挙げながら本を書いたことがあります(『テロ防止策の研究』〈早稲田大学出版部〉『柔らかな海峡』〈集英社インターナショナル〉等)。

─米国の例を挙げられましたが、世界的に見て共謀罪はスタンダードなのでしょうか?

金 OECD(経済協力開発機構)の加盟34ヵ国のうち「国際組織犯罪防止条約」を締結するための前提条件となる「共謀罪」あるいは「参加罪」(行動は起こしていないものの、犯罪組織を結社する罪)という犯罪類型を国内法で広く設けていないのは日本と韓国だけです。…

ちなみに、米国・英国が「共謀罪」を採用しているのに対し、フランスやドイツは「参加罪」を採用しています。

ただし、日本や韓国が自国の危機に対して事前の対策を全くとっていない訳ではありません。日本では内乱罪や一部のテロ等の重大犯罪に限って、共謀罪の概念を取り入れています。また、韓国では各種の北朝鮮対策や今年成立したテロ防止法の中で共謀罪の概念を採用しています。

確かに、日韓両国はこれまで共謀罪を広く設定してきませんでしたが、現在、日本は韓国とは異なり、重大犯罪に限っていた概念を600以上の犯罪に拡大適用しようとしています。その点に疑問が呈されているのです。そして、共謀罪という概念が生まれた背景ですが、アメリカやイギリスでは17世紀から見られた犯罪の類型となっています。日本でも少なくとも1950年代から多くの先行研究が行なわれていますが、あくまで各国の法律を比較するためのものでした。

─ということは、今回の共謀罪法案を巡る動きは、やはり「外圧」によるもの?

金 そういった側面はあるでしょう。しかし、人種差別を禁じる法律の制定を求める「人種差別撤廃条約」に対して、日本政府は国連の委員会からの勧告があっても「日本には問題となるような人種差別事案は存在しない」と主張して、明確に禁じる法律を制定していません。ヘイトスピーチが社会問題になっているにもかかわらずです。従って「グローバル・スタンダードだから、日本でも共謀罪の採用が必要」という論理をここで持ち出すのは、自らの都合に合わせた論理と見ることもできます。…

―とはいっても、国際社会と協調してテロ対策を講じていくという意味では、やはり必要な法律とも考えられるのでは?

金 先に挙げた「国際組織犯罪防止条約」は、そもそもマフィアなどのマネーロンダリング(資金洗浄)対策やテロ対策が念頭に置かれています。日本の現行の法律でもテロ行為を共謀の段階で処罰するものはあります(化学兵器禁止法・サリン防止法・航空機強取等処罰法など)。

そもそも、「国際組織犯罪防止条約」は国境を越える重大な組織犯罪を規制することを目的としています。そのため、条約の主旨や国際的な要請に応えるのならば、共謀罪に当たる犯罪の範囲を懲役の年数ではなく犯罪の危険度などで判別する手法も検討に値すると思います。

―なるほど…。「テロ対策」を隠れ蓑にした国民を監視する法案だという声もあります。「テロ等組織犯罪準備罪」の「等」の部分も要注意ですよね。夏の参院選で大分県警が野党支援団体の建物の敷地に隠しカメラを設置していたことが問題になりましたが、権力がこの法律を恣意的に拡大解釈すれば、このようなことが横行する可能性も…。

金 十分に考えられます。共謀罪を立証するためには盗聴、監視、密告が不可欠ですから。大分の事件では県警は陳謝しましたが、共謀罪が成立したら、「犯罪捜査に必要」との論理によって監視していたという事実すら公開しない可能性もあります。

─この世に「悪法」というものが存在するとすれば、共謀罪はそれに該当しますか?

金 共謀罪が悪法というよりも、それを想起させることが問題なのかもしれません。…

悪法は歴史上、いくつも存在していました。具体例としては、日本の戦前の「治安維持法」が挙げられます。そして治安維持法では「参加罪」が第1条に記載されていました。

戦後の日本の法体系は戦前の反省の上に立っています。共謀罪は戦前の悪法・治安維持法を想起させるものだからこそ、日弁連をはじめ多くの識者から反対の声が挙がるのです。多くの冤罪や犠牲を生んだ治安維持法を想起させる共謀罪の採用は「戦前への反省」という日本の法理念を大きく変えることになるとの見方が強いのです。

●金恵京(キム・ヘギョン)


国際法学者。韓国・ソウル出身。高校卒業後、日本に留学。明治大学卒業後、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科で博士号を取得。ジョージ・ワシントン大学総合科学部専任講師、ハワイ大学韓国研究センター客員教授、明治大学法学部助教を経て、2015年から日本大学総合科学研究所准教授。著書に『柔らかな海峡 日本・韓国 和解への道』(集英社インターナショナル)、『無差別テロ 国際社会はどう対処すればよいか』(岩波現代全書)などがある

(取材・文/田中茂朗)




共謀罪では、複数の人が犯罪行為を行なうとの合意をした時点で犯罪となる。
現在の日本の刑法では、実際に犯罪に着手すること(行動を起こすこと)が犯罪要件となっていますが、この基本概念が根本から変更されることになる。
特定秘密保護法があるのに、共謀罪など必要ないでしょう。
出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案と特定秘密保護法はセットです。
共謀罪は話し合ったけでも、思っただけでも逮捕される法案、それが捜査機関がある特定の人物を脅して、話し合った内容について話せば、罪に問わないという、密告免罪法です。
共謀罪の新設は慎重にならざるを得ないのです。






bit.ly/WotNukes @ST0NES
それも特定秘密保護法とセットです。
http://twitter.com/ST0NES/status/472082814158901248
@GeorgeBowWow @hazukinotaboo
偽装移民法案が本日衆議院で100%成立の見通し
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/398164262.html
出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案





bit.ly/WotNukes @ST0NES
【移民法が勝手に改正】どこが危険なのか?
http://twitter.com/ST0NES/status/406843896014979072
外弁法、特定秘密保護法、共謀罪とセットで事件がない処へ事件をデッチあげる。
法務省@MOJ_HOUMU出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律…http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri05_00007.html





bit.ly/WotNukes @ST0NES
関連情報です。http://twitter.com/ST0NES/status/406842074328080384
#外弁法 #特定秘密保護法
@reinbouw5 共謀罪:話し合ったけでも、思っただけでも逮捕される法案、それが捜査機関がある特定の人物を脅して、話し合った内容について話せば、罪に問わないという、密告免罪法!ということ!





bit.ly/WotNukes @ST0NES
これも、#特定秘密保護法 と同時進行にある‥
http://twitter.com/ST0NES/status/393624016079945728
2012年7月22日@ST0NES RT◎Chooemon92 TPPの準備が着々と進む RT 外国人専門の弁護士事務所、東京に開設へ(日経)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2201B_S2A720C1CR8000/






bit.ly/WotNukes @ST0NES
@hazukinotaboo @Samuraiwasakijp 偽装移民法案と特定秘密保護法という悪法が併用される危険性について問題点をわかりやすくしました。http://twitter.com/ST0NES/status/472480611454550016
同時進行で国土も売られています。http://twitter.com/ST0NES/status/472090482562981888





bit.ly/WotNukes @ST0NES
偽装移民法は、ここも危険http://twitter.com/ST0NES/status/472080602145910784
外国弁護士の特別措置法(解説)http://www.youtube.com/watch?v=_s4rYWxX5zk&t=4m56s
外国人専門の弁護士事務所、東京に開設へhttp://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2201B_S2A720C1CR8000/
関連先http://twilog.org/ST0NES/search?word=%E7%A7%98%E5%AF%86+%E6%B3%95+ST0NES&ao=a&order=allasc&page=8#d131211





bit.ly/WotNukes @ST0NES
2012年11月:厚生労働省と文部科学省の管轄にある保育の政策に金融庁が介入‥http://twitter.com/ST0NES/status/271811135915843584
ナリスマシ日本人が都心部を乗っ取る政策のひとつ‥http://twitter.com/ST0NES/status/272234613617860608
国土を売る外務省‥http://twitter.com/ST0NES/status/368365669118513152



偽装移民法(出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案)の成立前を思い出して下さい。





はぎの @hagino22
世界政府樹立に向けてのことだと理解しないといけません。個人情報保護法→マイナンバー→秘密保護法→集団的自衛権→共謀罪→FEMA(強制収容所)と続くはずです。お読み下さい→http://conspiracyofbankers.blogspot.jp/2014/07/08.html  @hazukinotaboo 共謀罪、臨時国会での整備に




参考

安倍首相、「共謀罪」を含むテロ対策に意欲
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/442358371.html

[東京新聞] 新・共謀罪 危うい本質は同じだ
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/442279783.html

「共謀罪」、通常国会提出へ調整…政府・与党
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/442020649.html

「共謀罪」法案提出見送り 臨時国会で予定なし―菅氏
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/441989012.html

共謀罪、「テロ準備罪」に名称変え臨時国会に提出検討 政府、東京五輪にらみ
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/441400128.html

共謀罪の新設は必要 河野太郎「五輪安全開催はホスト国の責任」
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/430538414.html

共謀罪の通常国会提出考えず 萩生田官房副長官「国民の理解得ていない、必要性を再検討すべき」
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/430082249.html

共謀罪「議論必要だ」と河野国家公安委員長
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/429975408.html

谷垣氏、テロ対策で共謀罪必要 来年のサミットにらみ
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/429830786.html

共謀罪法案、通常国会でも提出見送り 今秋の臨時国会で提出方針
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/412339115.html

「共謀罪は生活脅かす」法案再燃見据えシンポ 京都弁護士会
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/409452679.html

菅長官、臨時国会での共謀罪新設見送り方針
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/405852729.html

政府、「共謀罪」新設見送り テロ資産凍結新法を検討
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/405376681.html

共謀罪、菅氏「慎重に検討を」 臨時国会での整備に
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/402356081.html

偽装移民法案の成立と特定秘密保護法はセットらしい
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/398308262.html




関連

日本版FEMA必要か 危機管理対応の組織、検討開始
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/404681745.html
ラベル:共謀罪
【関連する記事】
posted by hazuki at 17:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 法律・法案 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック