2016年05月25日

ブラック企業の社名公表、1年で1社だけ 厚生労働省「日本にはそういう企業がなかったということです」

ブラック企業の社名公表、1年で1社だけ 厚生労働省「日本にはそういう企業がなかったということです」

ブラック企業「社名」公表、1年で1社「一罰百戒の効果薄い」「労基署の体制整備を」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160525-00004687-bengocom-soci
弁護士ドットコム 5月25日(水)11時37分配信

厚労省は昨年5月、労働基準法に違反する企業の公表基準を変更。一定の条件が揃えば行政指導だけでも、社名を発表するよう各労働局に通達した。しかし、新基準が初めて適用されたのは、今年5月になってから。社名公表は、1年でわずかに1社だけだ。

千葉労働局は5月19日、違法な長時間残業があったとして、棚卸し代行業の「エイジス」(千葉市)に是正勧告書を交付したと発表した。4つの事業所の計63人が1カ月100時間以上の時間外・休日労働をしており、もっとも長い人で約197時間もあったという。

従来ならこの段階で社名が公表されることはなかった。「書類送検」が社名公表の条件になっていたからだ。しかし、新基準では、複数の都道府県に事業所を持つ大企業に限って、要件を緩和。月100時間以上の残業をしている社員が、複数の事業所にまたがって一定数いるなどすれば、行政指導でも社名が公表される。

●基準を下げる話は出ていない

区切りの良いタイミングで第1号が出たことについて、厚労省の担当者は「意図があるわけではなく、ここまで該当する企業がありませんでした」と話す。

1年間で1件しか該当企業がなかったことについては、「もともと公表のハードルがそれなりに高い。幸か不幸か、そういう企業がなかったということです。ただ、これをもって『ブラック企業』が少ないとは考えていません」。

ネットでは、「これは氷山の一角」「もっと公表して」といった声も出ているが、今のところ基準を下げる予定はないという。

●労基署の立ち入り基準緩和で対応

厚労省は、企業名の公表よりも、労働基準監督署(労基署)の立ち入り基準の緩和で、長時間残業に対応する考えだ。労基署は昨年から、違法な残業が月100時間を超える従業員が1人でもいれば立ち入り調査していたが、年内に80時間に引き下げられる予定。

「社名公表だと、複数の事業所への是正勧告が条件のため、時間がかかってしまう。『80時間』で早め早めに潰していこうというのが方針です」

ただし、引き下げを行えば、労基署の調査対象は2倍以上になる。対して、調査を行う労働基準監督官はなかなか増やせない。「悪質なところや、より疑いの強い企業に重点化、効率化する必要があると考えています」。

このほか、昨年、東京労働局と大阪労働局に新設された、「かとく(過重労働撲滅特別対策班)」の活動も強化するという。

こうした厚労省の取り組みについて、日本労働弁護団事務局長の嶋ア量弁護士は、一定の評価をしつつも「問題の切実さに対する認識が甘いのではないか」と語る。

「社名公表が1年で1件では、『一罰百戒』の効果も薄い。実感として、月100時間以上の残業をさせている企業はたくさんある。この現状を考えれば、立ち入り調査を増やしただけで改善されるかは疑問だ。長時間労働は人の命にかかわる。何度指導しても改善されない企業には、もっと毅然とした対応をとってほしい」

一方、労基署の事情にくわしい白川秀之弁護士は、「『80時間』になれば、これまで調査されていなかった企業も調査されるので、一定の実効性はあるだろう。ただし、労基署のスタッフは現状でも不足している。同時並行で監督官の増員など体制整備も進める必要がある」と話していた。




1年間で1件しか該当企業がなかったことについては、「もともと公表のハードルがそれなりに高い。これをもって『ブラック企業』が少ないとは考えていません」。
厚労省は、企業名の公表よりも、労働基準監督署の立ち入り基準の緩和で、長時間残業に対応する考え。
100時間残業とは、ブラック企業じゃなくて、最早、犯罪でしょう。
80時間にして該当する会社が増えて調査員の人手が足りなくなる。
ラベル:厚生労働省
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posted by hazuki at 22:10| Comment(2) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
100時間残業だと、毎日10時ごろまで会社にいるって事だから、そんなのはやる気のあるヤツだとゴロゴロいるだろう、夜10時退社、それから晩飯兼飲みに行って、1時ぐらいに寝て朝7時に起きて8時に会社のような生活してるやつ周りに多かったけど、世の中そんなもんと思って来た。 どうやら、ゆとり教育のせいでストレス耐性の無いヤツラが社会に出たために、「僕ちゃん、そんなブラックに付き合えません。」となったんだろう。 
Posted by キタキツネ at 2016年05月26日 12:58
コメントありがとうございます。
なるほど。
私の知り合いも100時間残業をしている人がいます。
若者にストレス耐性のない人が増えているのですね。
Posted by hazuki at 2016年05月26日 13:21
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