2015年12月26日

日本初の新元素、国際認定へ 理研に113番の命名権、「ジャポニウム」有力

日本初の新元素、国際認定へ 理研に113番の命名権、「ジャポニウム」有力



日本初の新元素、国際認定へ 理研に113番の命名権、「ジャポニウム」有力
http://www.sankei.com/life/news/151226/lif1512260005-n1.html
http://www.sankei.com/life/news/151226/lif1512260005-n2.html
2015.12.26 06:00

理化学研究所が合成した原子番号113番の元素が新元素と国際的に認定される見通しになったことが25日、関係者への取材で分かった。国際学術機関が来年1月にも決定し、日本が発見した初の新元素として理研に命名権を与える方向で最終調整している。発見を争ったロシアと米国の共同研究チームを退けて認定される見込みで、科学史に残る大きな成果となる。

 元素は物質を構成する基本的な粒子である原子の種類のこと。未確定を含め118番まで見つかっており、米露などが国の威信をかけて発見を競ってきた。アジアによる新元素の発見は初めてになる。

 新元素の名称と元素記号を提案する権利は発見チームに与えられる。113番の名称は日本にちなんだ「ジャポニウム」が有力とみられ、関係機関の承認を得て決定する。

 92番のウランより重い元素は自然界に存在せず、人工的に合成して発見される。113番は理研と露米チームがともに発見を主張し、約10年前から専門家による審査が続いていた。

 審査は新元素を認定する国際純正・応用化学連合(IUPAC)と、国際純粋・応用物理学連合(IUPAP)の合同作業部会が実施。関係者によると、作業部会は理研を113番元素の発見者として承認する報告書を化学連合側に提出した。物理学連合側の同意を踏まえて正式決定する。

理研は平成16年9月、森田浩介研究員(現九州大教授)らが加速器を使って30番の亜鉛を83番のビスマスに高速で衝突させ、核融合反応により113番の元素合成に成功したと発表。24年までに計3個の合成を高い信頼性で確認した。

 一方、露米チームは2004(平成16)年2月以降、露ドブナ合同原子核研究所で別の手法により合成したと発表。理研と比べ時期はやや早く、作った個数は圧倒的に多かったが、113番元素であることの裏付けが不十分と判断されたとみられる。

 露米は115番、117番、118番も発見したと主張し、審査されている。



【用語解説】113番元素

 原子番号(陽子の数)が113の元素。周期表ではアルミニウムなどと同じ13族に位置付けられる。理化学研究所は線形加速器を使って亜鉛の原子核を光速の10%まで加速し、ビスマスの原子核に衝突させて合成した。陽子と中性子の数を合わせた質量数は278で鉄の約5倍重い。不安定で寿命は千分の1秒以下と短く、化学的な性質は分かっていない。


理化学研究所の新元素合成法.PNG



理化学研究所が合成した原子番号113番の元素が新元素と国際的に認定される見通しになったことが25日、関係者への取材で分かった。
国際学術機関が来年1月にも決定し、日本が発見した初の新元素として理研に命名権を与える方向で最終調整している。
新元素の名称と元素記号を提案する権利は発見チームに与えられる。
113番の名称は日本にちなんだ「ジャポニウム」が有力とみられ、関係機関の承認を得て決定する。
ゲルマニウム(ドイツ)
ガリウム(ガリア=フランス)
ジャポニウム(日本)
ラベル:元素
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posted by hazuki at 23:01| Comment(0) | TrackBack(0) | ノンセクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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