2015年12月13日

[TPP] ジャーナリスト堤未果氏 「国民皆保険の切り崩しは始まっています」

[TPP] ジャーナリスト堤未果氏 「国民皆保険の切り崩しは始まっています」

ジャーナリスト堤未果氏 「国民皆保険の切り崩しは始まっています」
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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/170925/2
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2015年12月7日

臨時国会を拒否し、2日間の閉会中審査でTPP審議をはぐらかした安倍政権がバラマキを始めた。最も反対の声が大きい農林水産業界を黙らせ、国民が売国条約の全容を知る前に承認に持ち込もうというハラなのだが、問題は農業だけじゃない。米国が狙う本丸は医療分野だ。その懸念を早くから訴えてきたこの国際ジャーナリストの堤未果氏は、「国民皆保険制度の切り崩しはすでに始まっている」と警鐘を鳴らす。

――10月に大筋合意したTPPの全文が11月にようやく公表されました。

 日本政府が作成した30章97ページの「TPP協定の全章概要」はかなりはしょっています。ニュージーランド政府の英文文書はまったく同じ内容なのに598ページ。文書を含めた全体では1500ページ超が215ページに縮められています。話になりません。

――日本政府が公開したのは本当の意味の全文じゃないんですね。

私が取材している医療や食品にとって重要な「知的財産章」「投資章」「透明性及び制度に関する規定章」は、138ページが21ページに圧縮されています。そもそも、TPPの正文(国際条約を確定する正式な条約文)は英語、仏語、スペイン語。域内GDPで米国に次ぐ経済力のある日本が入っていないことになぜ外務省は抗議しないんでしょう? 「不都合な真実」を国民に知られまいと、外務省が正文扱いを断ったんじゃないかという臆測まで広まっています。

――一般の国民が全容を知るのは不可能に近いですね。国会議員でも怪しいところですが。

 外務省は英語正文を読み込める国会議員はいないとタカをくくっているんです。外務省が都合よく翻訳した「概要」をベースにいくら審議を重ねても意味がない。いつものように手のひらで転がされるだけです。


■TPPの正文翻訳を急がなければ安倍政権の思うツボ

――国会議員がしっかりしないとマズい。

 正文に記された内容を正確に把握した上で問題点を追及しなければ、承認を急ぐ安倍政権の思うツボ。日本語の正文がない以上、外注でも何でもして大至急翻訳する必要があります。法律には巧妙な言い回しで“地雷”を埋め込まれていますから、国際弁護士のチェックも欠かせません。適用範囲が拡大したTPPの肝であるISD条項(国と投資家の間の紛争解決条項)はすべての国会議員が目を通すべきですし、厚労委に所属する先生だったら食の安全と医療は最低限押さえるとか、それぞれの専門分野の正文を読むべきです。こういう時のために税金から政党助成金が配分されているんです。30人の国会議員で1章ずつ翻訳を頼めば、アッという間にできる作業でしょう。臨時国会が召集されず、審議が本格化する年明けの通常国会まで時間はあるんですから。


――正文の翻訳をHPなりSNSにアップしてくれれば、一般の国民も内容に触れやすくなります。

そうですね。まずは全章翻訳ですが、TPPは付属書と日米並行協議などの内容をまとめた2国間交換文書の3つで1セット。法律は付帯文書に核心を仕込んでいることがままありますし、TPP参加の入場券と引き換えに日米並行協議で非関税障壁を要求されています。ここで日本がのんだ「譲歩リスト」は特にしっかり精査しなければなりません。TPPは「1%VS99%の情報戦争」。時間との勝負なんです。

米国でTPPが批准されないという見通しは甘い

――「1%VS99%」とは、どういうことですか?

 TPPは「1%のクーデター」とも呼ばれています。1%というのは、米国の多国籍企業や企業の利益を追求するロビイスト、投資家やスーパーリッチ(超富裕層)のこと。彼らの目的は国から国家の機能を奪い、株式会社化して、効率良く利益を最大化することなんです。民営化は彼らをますます潤わせる手段です。いま、米国で最も力のあるロビイストは製薬業界。彼らが虎視眈々と狙っているのが日本の医療分野で、30年前から自由化の圧力をかけてきた。TPPはその総仕上げなんです。

――中曽根政権時代ですね。

 86年のMOSS協議(市場分野別個別協議)で米国から薬と医療機器の市場開放を求められたのが皮切りです。その後も対日年次改革要望書などで混合医療の解禁や米保険会社の市場参入、薬や医療機器の価格を決定する中医協に米企業関係者の参加を要求するなど、さまざまな注文を付けてきた。TPPを批准したら安倍首相の言う通りに皆保険の仕組みは残りますが、確実に形骸化します。自己負担限度額を設けた高額療養費制度もなし崩しになるでしょう。米国民と同じ苦しみを味わうことになってしまいます。

――米国では14年にオバマ大統領が皆保険を実施しましたが、そんなにヒドイ状況なんですか?

 通称「オバマケア」は社会保障の色合いが濃い日本の皆保険とは似て非なる制度。民間医療保険への加入を義務付けられたのです。日本では収入に応じた保険料を支払い、健康保険証を提示すれば誰でもどこでも病院で受診できる。オバマケアは健康状態によって掛け金が変動する民間保険に強制加入させられる上、無加入者は罰金を科されます。オバマケアは政府に入り込んだ保険会社の重役が作った法律。保険会社はリスクが上がるという口実で保険料を引き上げ、プランごとにカバーできる医療サービスや処方薬を見直した。保険料は毎年値上がりするし、米国の薬価は製薬会社に決定権があるため非常に高額。日本と同程度の医療サービスを受けられるのは、ひと握りの金持ちだけ。当初喝采していた政権びいきのNYタイムズまで保険料や薬価が高騰したと批判し始めました。

――盲腸の手術に200万円とか、タミフル1錠7万円というのは大げさな話じゃないんですね。

 WHO(世界保健機関)のチャン事務局長もTPPによる薬価高騰の懸念を示していますし、国境なき医師団も非難しています。「特許期間延長制度」「新薬のデータ保護期間ルール構築」「特許リンケージ制度」は、いずれも後発薬の発売を遅らせるものです。製薬会社にとって新薬はドル箱です。TPPによって後発薬発売が実質延長されるでしょう。米国では特許が切れたタイミングで後発薬を売り出そうとする会社に対し、新薬を持つ製薬会社が難癖をつけて訴訟に持ち込む。裁判中は後発薬の発売ができませんから、引き延ばすほど製薬会社にとってはオイシイんです。

■「TPPの実態は独占」

――HIVや肝炎などを抱える患者にとっては死活問題ですが、日本の薬価や診療報酬は中医協や厚労省が決定権を握っています。

TPPの「透明性の章」と関係するんですが、貿易条約で言う「透明性」は利害関係者を決定プロセスに参加させる、という意味。米国は小渕政権時代から中医協に民間を入れろと迫っているんです。TPPでそれを許せば、公共性や医療の正当性を軸にしている審査の場にビジネス論理が持ち込まれてしまう。グローバル製薬業界は新薬の保険適用を縮小したり、公定価格との差額を政府に穴埋めさせるなどして皆保険を残したまま高く売りつけたい。医療費がかさめば、民間保険に加入せざるを得なくなり、保険会社もニンマリですよ。TPPが発効したら、政府は医療費抑制のために3つの選択肢を示すでしょう。▽皆保険維持のために薬価は全額自己負担▽自己負担率を8割に引き上げ▽診療報酬の引き下げ――。診療報酬が下がれば儲からない病院は潰れ、医師は米国と同じように利益を意識して患者を選ばざるを得なくなる。最終的にシワ寄せは私たちにきます。

――安倍政権が取り組む国家戦略特区で、大阪は医療分野の規制緩和に向けて動き出しています。

 大阪だけではすみません。特区内に本社を置けば、特区外でも同様の医療サービスを展開できる。事実上の自由診療解禁です。マスコミはTPPを自由化というスタンスで報じていますが、TPPの実態は独占。国内産業保護のために規制していた参加国のルールは自由化されますが、製薬会社などが持つ特許や知財権は彼らの独占状態になる。1%の人々にとってTPPは夢。ロビイストが米議会にバラまいた献金は100億円を超えましたが、その何百倍もの恩恵を未来永劫得られるのですから安い投資です。米国でTPPが批准されないという見通しは甘い。実現に向けて彼らはさらに札束をまくでしょう。日本が抜ければTPPは発効しません。年明けの国会が最後の勝負です。

▽つつみ・みか 1971年、東京生まれ。NY市立大学大学院修士号取得。国連、証券会社などに勤務。「報道が教えてくれないアメリカ弱者革命」で黒田清日本ジャーナリスト会議新人賞。「ルポ 貧困大国アメリカ」で日本エッセイスト・クラブ賞、新書大賞。「政府は必ず嘘をつく」で早稲田大学理事長賞。近著に「沈みゆく大国 アメリカ」(2部作)。


堤未果1.PNG



10月に大筋合意したTPPの全文が11月にようやく公表されたが、日本政府が公開したのは本当の意味の全文ではない。
日本政府が作成した「TPP協定の全章概要」は30章97ページ。
ニュージーランド政府の英文文書はまったく同じ内容なのに598ページ。
文書を含めた全体では1500ページ超が215ページに縮められている。
堤未果さんが取材している医療や食品にとって重要な「知的財産章」「投資章」「透明性及び制度に関する規定章」は、138ページが21ページに圧縮されている。
国会議員でも怪しいところですが、一般の国民が全容を知るのは不可能に近い。
「正文に記された内容を正確に把握した上で問題点を追及しなければ、承認を急ぐ安倍政権の思うツボ。適用範囲が拡大したTPPの肝であるISD条項(国と投資家の間の紛争解決条項)はすべての国会議員が目を通すべきですし、厚労委に所属する先生だったら食の安全と医療は最低限押さえるとか、それぞれの専門分野の正文を読むべきです。」(堤未果)
「通称「オバマケア」は社会保障の色合いが濃い日本の皆保険とは似て非なる制度。民間医療保険への加入を義務付けられたのです。無加入者は罰金を科されます。」(堤未果)
「TPPが発効したら、政府は医療費抑制のために3つの選択肢を示すでしょう。▽皆保険維持のために薬価は全額自己負担▽自己負担率を8割に引き上げ▽診療報酬の引き下げ――。」(堤未果)
国家戦略特区でTPPは始まっている。
日刊ゲンダイが堤未果さんにTPPについて、インタビューしました。
自民党へのご意見のリンクはそのままにします。



TPP Treaty: Intellectual Property Rights Chapter - 5 October 2015
https://wikileaks.org/tpp-ip3/





内田聖子/Shoko Uchida @uchidashoko
★重要★本日(10月9日)、ウィキリークスがTPPの「知的財産」分野の最終版テキストをリーク。文書の日付はアトランタTPP閣僚会合の最終日の10月5日。もっとも難航した知財分野リークは超重要。中身や分析はこれからですがまず速報です。https://wikileaks.org/tpp-ip3/



著作権法第140条について(うぐいすリボン)




hazukinotaboo ‏@hazukinotaboo2
うぐいすリボン: 韓国弁護士連合会の声明 http://www.jfsribbon.org/2015/08/blog-post.html?spref=tw … 「著作権法第140条の早急な改定を求める」 1957年に制定された著作権法は権利侵害の救済方法に関して民事的な方法を優先しながら被害者の告訴がなければ処罰することができない親告罪とした。



TPPに関する自民党へのご意見はこちら。

自民党HP
https://www.jimin.jp/

自民党へのご意見
https://ssl.jimin.jp/m/contact



堤未果が解説 TPPの大筋合意で日本の医療制度が崩壊する!?


堤 未果 「TPPのISD条項の問題点」2015.06.19


TPPに反対していた町村信孝大臣は、なぜ急死したのか?


TPPは既に国家戦略特区として始まっている


【孫崎享】TPP、アメリカの本当の狙いは農産品の関税ではない!


山田正彦元農林水産大臣「TPP差し止め訴訟」について


TPP戦略の本当の狙いは世界統治だった。アメリカの市民団体のリーク情報


【金融ユダヤ】 TPPは植民地支配の罠 【NWO阻止】


【適菜収】 TPP知的分野合意へ! 12ヵ国著作権保護70年




ツイッターからの情報です。
TPPだけではなく、TiSA(ティサ)も危険らしいです。
TiSA(ティサ)に関しては、私は詳しくないので、調べてみます。






はぎの @hagino22
TiSA(ティサ)?こちらも危険です→http://ameblo.jp/ponkiti-2013/entry-11949052310.html … @hazukinotaboo 北京でのTPP閣僚会合、早期妥結に向けて重要=安倍首相 http://hazukinoblog.seesaa.net/article/408457235.html … …




参考

[コミケ] TPP、パロディーや同人誌は摘発強化外 著作権法改正へ
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/429442173.html

TPPに基づく外国企業からの提訴(ISD条項)、対策を強化
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/428255753.html

TPPで関税撤廃95%、重要5項目は3割
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/428195515.html

【イラストで解説】日本がTPPに参加すると盲腸で700万円掛かるようになる!?
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/428015093.html

[TPP] 競争力強化で補助金や所得補てん…政策大綱で検討
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/427660220.html

眉ツバもののTPP「大筋合意」 日本だけが大ハシャギする理由
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/427625584.html

TPPで社内公用語が英語に?話せなければクビになる可能性も
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/427538952.html

TPP 大筋合意 12カ国、GDP世界の4割
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/427304050.html

TPP交渉が大筋合意へ 甘利担当相見通し 巨大経済圏誕生
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/427274842.html

TPP、乳製品も「着地点見えた」閣僚会合3日目、甘利氏が認識 3日まで交渉続く見通し
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/427169031.html

TPP交渉 医薬品データ保護が最大の焦点に
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/427126482.html

TPP閣僚会合2日目が開幕 知財難航で会合を延長
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/427109132.html

TPP、米国産米をMA枠内でも優遇 MAX外の7万トン含めて実質10万トン以上に
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/426929276.html

TPP 重要農産品5分野の合意案判明 コメ、米豪に特別枠7.8万トン 豚、輸入制限セーフガード発効から12年目に撤廃
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/426484608.html

TPP交渉、9月合意は絶望的 政府高官「もう漂流しているかも知れない」 フロマンの「クビ」説も
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/425498505.html

TPP参加で薬の値段が上がる–医療費の自己負担率が高まる可能性も
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/424587113.html

TPP 米の強引裏目 準備不足露呈…合意見送り ISD条項導入で一致
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/423446845.html

TPP閣僚会合 大筋合意に至らず閉幕
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/423381094.html

TPPで牛肉輸入の外食などメリットを強調するマスコミ ISD条項の恐ろしさを報道すべき
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/423355925.html

TPP 日米 豚肉の関税などで最終調整 関税を10年かけて撤廃 31章のうち17の章の条文で交渉が収束またはほぼ収束
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/423167817.html

TPP「著作権」決着へ 「死後70年」と「非親告罪」
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/423155825.html

著作権侵害の賠償に最低額 TPPで規定へ
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/423055414.html

TPP、知財やコメの交渉正念場 首席会合が開幕 投資分野はISDS条項が焦点
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/423002463.html

アニメや漫画のパロディーは大丈夫か? 著作権者の告訴なくても起訴可能に TPP交渉で調整
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/423001379.html

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