カジノ依存、先行き不安も=20日返還15周年−マカオ
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2014121900536
【マカオ時事】19世紀からポルトガルに統治されていたマカオが中国に返還されて20日で15年。返還後のマカオ経済はカジノ産業の発展で急成長した。しかし、中国本土からの旅客を主な収入源とするカジノへの過度な依存がなかなか是正できず、中国経済が減速する中、先行きには不安もある。
経済発展レベルを示すマカオの1人当たりの域内総生産(GDP)は昨年、8万7000ドルに達し、世界でもトップクラス。返還時の約6倍になった。
昨年のカジノ総収入は3600億パタカ(約5兆4000億円)。政府の財政収入で、カジノからの税収が8割を占める。
自営業の男性(70)は「返還後は良いことが多く、カジノ振興には賛成だ」と返還後の施政を称賛した。一方、団体職員の男性(24)は「カジノで雇用は増えたが、健全な発展ではない。物価や家賃が上がり、速過ぎる変化についていけない」と現状を強く批判した。
「本土からの旅客が増えて、住民との摩擦が増えた」(17歳男性)、「返還前は街が静かだったが、今は(旅客で)人が多過ぎる」(28歳女性)といった声もある。
マカオのカジノ産業は返還後に米企業などが新規参入して拡大し、米ラスベガスを抜いて、世界最大規模になった。「上客」はマカオに隣接する広東省など本土から来る富裕層だ。
しかし、中国経済はこのところ、減速傾向が目立つ。しかも、習近平政権は「反腐敗」を掲げて、汚職撲滅や倹約に力を入れており、マカオのカジノにとっては逆風になっている。
カジノ総収入は今年6月から6カ月続けて前年同月比で減っている。第3四半期の経済成長率もマイナスに落ち込んだ。カジノ産業に頼り過ぎた結果、その不振で経済が長期的に停滞する恐れが出ている。
今年のマカオは政治面でも変化があった。マカオの民主派は香港と比べると、弱小ながら、5月に民主派が高官の厚遇案を批判する反政府デモを行ったところ、主催者発表で2万人、警察発表で7000人と返還後最大の規模となった。
マカオでは、香港民主派デモ隊の道路占拠運動を支援する声は少なかったが、ホテルに勤務する女性(32)は「香港のデモを支持する。マカオで今後、デモが起きたら、自分も参加するかもしれない」と話した。
カジノ偏重の発展がもたらした経済・社会のひずみを背景に、若者の間では民主化への関心が徐々に高まっているようだ。(2014/12/19-14:31)
ポルトガルに統治されていたマカオが中国に返還されて20日で15年。
返還後のマカオ経済はカジノ産業の発展で急成長した。
マカオのカジノ産業は返還後に米企業などが新規参入して拡大し、米ラスベガスを抜いて、世界最大規模になった。
「上客」はマカオに隣接する広東省など本土から来る富裕層。
カジノ総収入は今年6月から6カ月続けて前年同月比で減っている。
習近平は20日のマカオ返還15周年記念式典で、マカオ経済を支えるカジノ産業について「管理監督を強化、改善し、積極的に新たな経済の成長点を育成しなければならない」と述べ、過度のカジノ依存を脱却し、産業の多様化を図るよう求めた。
結局のところ、カジノにはリスクが伴う。
過去のSAPIOの報道で、カジノは中国にとってマネーロンダリングの温床となっていることが判明している。
カジノに対して、どのような対策を取ろうとも、ギャンブル依存は増え、多大な社会的な負の費用も確実に発生する。
「カジノ依存脱却を」習首席がマカオ返還15年式典で、収入は6カ月連続マイナス
http://www.sankei.com/world/news/141220/wor1412200067-n1.html
2014.12.20 21:19
中国の習近平国家主席は20日のマカオ返還15周年記念式典で、マカオ経済を支えるカジノ産業について「管理監督を強化、改善し、積極的に新たな経済の成長点を育成しなければならない」と述べ、過度のカジノ依存を脱却し、産業の多様化を図るよう求めた。
政府歳入の8割以上を占めるカジノ産業だが、最近は習指導部の腐敗撲滅運動に伴う中国本土客の減少などで低迷。月別のカジノ収入は今年11月まで6カ月連続して前年同月比マイナスとなっており、カジノ依存のリスクを示している。
習氏は「発展が直面するリスクが蓄積している」と警告した上で「多元的で持続可能な経済発展を推進し、実質的な成果を上げなければならない」と訴えた。(共同)
関連
日本が参考にするアジアのカジノはマネーロンダリングの温床的側面も
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/407425151.html
ラベル:マカオ
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