2014年10月09日

バーナンキFRB前議長、リーマン破綻「不可避だった」 ニューヨークのシンポで

バーナンキFRB前議長、リーマン破綻「不可避だった」 ニューヨークのシンポで

バーナンキFRB前議長、リーマン破綻「不可避だった」
ニューヨークのシンポで

http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM0901W_Z01C14A0FF2000/?dg=1
2014/10/9 21:25

【ニューヨーク=佐藤大和】米連邦準備理事会(FRB)のベン・バーナンキ前議長(60)は8日、ニューヨークで「Nikkei Asian Review(NAR)」が協賛したシンポジウムで講演し、任期の大半を費やした2008年の金融危機への対応を振り返った。米大手証券リーマン・ブラザーズの破綻は「不可避だった」と釈明した一方で、その後の一連の対策で「金融システムはより強固になった」と自信も示した。

 バーナンキ氏が講演の冒頭で強調したのはリーマンの経営問題が取り沙汰されていた08年9月当時の雰囲気だ。そもそもなぜリーマンを救わずつぶしたのか――。破綻の影響があまりに甚大だっただけに、いまもFRBが最大の批判を浴びるのはこの点だ。

 この批判を心外だとバーナンキ氏はいう。「むしろ(放漫経営の)リーマン破綻やむなしと傾いていたのは英米経済紙の社説や専門家。我々にそんな甘い認識はなかった」と反論した。

 「破綻回避に全力をあげたが、バンク・オブ・アメリカはリーマンではなくメリルリンチを救済した。バークレイズは(英国)当局の介入でリーマンの買収を見送った」と内幕も明かした。「リーマンからは顧客、取引先のみならず従業員も逃げ出していた」という状態で、手の打ちようがなくなっていた。

 その後、株価の世界的な暴落にぎりぎり歯止めをかけたのが「歴史上、最も成功し、最も不人気だった決断」という米大手銀行への公的資金の資本注入だった。バーナンキ氏が当時親しい議員に有権者の反応をたずねたところ「五分五分だ。反対50%、絶対反対が50%」と返ってきたという。

 金融危機を受けて導入したストレステスト(特別検査)や金融規制改革法(ドッド・フランク法)などの一連の対策によって金融システムは安定を取り戻していく。「危機が再来した際にはより上手に対応できるのではないか」とみる。

 前任のグリーンスパン議長とバーナンキ氏の運営方針の違いの一つに情報公開がある。バーナンキ氏は金融危機をきっかけに定期的な記者会見を新設した。「リスクもあるが、人々が我々に質問できる機会を設け透明性を高めようと考えた」。イエレン現議長も踏襲しており、将来的に議長がツイッターで政策を発信することも「ありうる」とした。

 「山火事のように拡散した」という金融危機の頂点では厳しいプレッシャーにもさらされた。そんな時も「家に帰ればいつものように妻にゴミ出しを命じられた」。家庭が心の支えだったと当時の真情を吐露した。

 バーナンキ氏は今年1月に8年の任期を終えてFRB議長を退任した。いまは「定職はなく住宅ローンの借り換えにも支障をきたしている」。来年出版する予定の回顧録の執筆中だ。

 バーナンキ氏は8日、講演後にNAR主催の会合で伊藤隆敏・政策研究大学院大学教授と対談した。「98%コミュニケーション、2%アクション」。中央銀行による市場との対話や説明能力の重要性が一段と高まっているとの認識で一致した。バーナンキ氏は日本経済の現状について、消費税引き上げ後の「物価の動向」を注視しているとも述べた。


FRBバーナンキ前議長.PNG



米連邦準備理事会(FRB)のベン・バーナンキ前議長(60)は8日、ニューヨークで「Nikkei Asian Review(NAR)」が協賛したシンポジウムで講演し、任期の大半を費やした2008年の金融危機への対応を振り返った。
米大手証券リーマン・ブラザーズの破綻は「不可避だった」と釈明した一方で、その後の一連の対策で「金融システムはより強固になった」と自信も示した。
「破綻回避に全力をあげたが、バンク・オブ・アメリカはリーマンではなくメリルリンチを救済した。バークレイズは(英国)当局の介入でリーマンの買収を見送った」と内幕も明かした。
「リーマンからは顧客、取引先のみならず従業員も逃げ出していた」という状態で、手の打ちようがなくなっていた。
米住宅ローンに関しては、資産110万ドル以上を持つベン・バーナンキ前米連邦準備制度理事会(FRB)議長ですら、ワシントンの自宅のローンを借り換えようとして断られたという。
破綻した山一證券のシステム開発をしていた私。
山一本社所属の従業員や店舗の大多数は米国の大手金融業メリルリンチが設立した「メリルリンチ日本証券」に移籍・譲渡されました。
メリルリンチは色んな意味で得をしていますね。
リーマンを救済せずにメリルリンチを救済した。
バーナンキは、大変だったのですね。



米住宅ローン、厳しい環境−バーナンキ氏も借り換えられず
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-ND4SSO6KLVRJ01.html

10月8日(ブルームバーグ):シカゴに住む31歳のマーケティングストラテジスト、ジェームズ・ブレジェンザー氏は5月に、住宅ローンを拒否された。今まで2回家を買ったが、こんなことは初めてだ。月々の返済が銀行が認める額よりも100ドル(約1万800円)多くなってしまうことが理由だった。

同氏のような経験をした米国人は大勢いる。米国の与信基準はあまりにも厳格で融通が利かなくなっている。資産110万ドル以上を持つベン・バーナンキ前米連邦準備制度理事会(FRB)議長ですら、ワシントンの自宅のローンを借り換えようとして断られたと、前議長自らが今週の会議で語った。医者ですら自営業とみなされ、住宅ローンを借りられない場合があるという。

「返済額を100ドル多くできないかと聞いたが、まったく聞き入れてもらえなかった」とブレジェンザー氏は話す。結婚前の2008年に最初の家を買った同氏は、「当時は笑いたくなるほど簡単だった。今は妻と2人の稼ぎで買おうとしていて、あの頃の私よりずっと収入も多いのに。しかも今は、いやほど面倒な書類を大量に用意しなければならない」と語った。

米経済は5年連続で拡大しているが、銀行は与信基準の引き締めを続けている。コアロジック の新指数によれば、基準は今や、少なくとも1998年以来で最も厳しくなっている。

コアロジックのチーフエコノミスト、マーク・フレミング氏は「信用環境が正常な状態に比べて極めてタイトなことは明らかだ。住宅バブルの時代の緩い基準に戻るべきではないが、1990年代終盤のように、慎重ながらも与信を拡大することがはできるのではないか」と話している。

原題:Tightest Credit Market in 16 Years Rejects Bernanke:Mortgages(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ボストン Prashant Gopal pgopal2@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Kara Wetzel kwetzel@bloomberg.net;Vincent Bielski vbielski@bloomberg.netVincent Bielski, Rob Urban
更新日時: 2014/10/09 02:37 JST



追記

メリルリンチを救済した件について、米国のユダヤ金融マフィアの臭いがプンプンして来ました。
多分、ロックフェラーとかウォール街の金融マフィアが絡んでいたのでしょう。
ラベル:米国
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posted by hazuki at 23:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 米国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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