http://www.news-postseven.com/archives/20140725_267701.html
2014.07.25 07:00
景気の先行きについて強気と弱気の見方が交錯している。強気派の代表は政府だ。政府は7月の月例経済報告で、消費増税に伴う駆け込み需要の反動について「和らぎつつある」と評価した。6月は「弱い動きもみられる」という書きぶりだったので、上方修正の判断である。
強気の理由は個人消費だ。消費総合指数をみると、4月は増税の反動で前月比8.1%減と大きく落ち込んだ。ところが5月は1.3%増に戻した。家電やスーパー、デパートの売上高も持ち直しているから大丈夫、という。
これに対して、民間エコノミストは弱気派が多い。5月に持ち直したといっても、4月にガツンと下げた後、ほんのちょっと上向いただけで、前年水準に戻っていないと指摘する。私も同感だ。
弱気派を補強する材料は他にもある。設備投資の先行指標である機械受注が5月に大幅減になった。4月も前月比9.1%減だったが、5月は19.5%減とさらに急降下した。この下げ幅はいかにも大きい。月例報告も「(設備投資は)このところ弱い動きもみられる」と認めている。
本当のところ、景気はどうなっているのだろうか。
少なくとも政府の話は割り引いて聞くべきだ。というのは、2015年10月に予定される消費税再増税の決断時期を年末に控えている。それまでに景気が上向いていないと、増税が怪しくなる。
消費税率10%達成を悲願とする財務省としては、なんとしても景気回復をアピールして増税への環境を整えておきたいのだ。月例経済報告を書くのは内閣府の仕事だが、財務省の強い影響下にあるのは周知の事実である。
心配なのは、これから政府と日銀がしばらく「開店休業状態」になってしまいそうな点だ。政府は秋の臨時国会で補正予算を検討するだろう。補正が決まったとしても、実際に政府支出が始まるのは来年春以降になる。
日銀はといえば、いまのままで来年度に消費者物価上昇率2%は達成可能とみているから、追加緩和に動く気配がない。つまり景気が本当に下向きになったときに、政策が後追いになってしまう。
集団的自衛権の閣議決定など一見、順風満帆に見える安倍晋三政権だが、官僚が作った甘い見通しを信じて、肝心の景気が怪しくなると足をすくわれかねない。ここは経済政策に万全の注意を払うべき局面である。
(文中敬称略)
文■長谷川幸洋:東京新聞・中日新聞論説副主幹。1953年生まれ。ジョンズ・ホプキンス大学大学院卒。政府の規制改革会議委員。近著に『2020年新聞は生き残れるか』(講談社)。
※週刊ポスト2014年7月8月8日号
2015年10月に予定される消費税再増税の決断時期を年末に控えている。
それまでに景気が上向いていないと、増税が怪しくなる。
消費税率10%達成を悲願とする財務省としては、何としても景気回復をアピールして増税への環境を整えておきたい。
東京新聞・中日新聞論説副主幹に政府や財務省の記事を書かれたらお終いですね。
東京新聞は中日新聞の支社のようなもの。
中日新聞には、岡田克也の弟の高田昌也が政治部長をやっている。
東京新聞・中日新聞論説副主幹の方が、まともじゃないですか。
何がアベノミクスだという話が沢山ありますよ。
最低賃金のことも解決出来ていないです。
参考
増税路線を遮二無二進める財務省 ついに「消費税10%超」が動き出した
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/402504701.html
消費税30%にしないと… 「国の借金減らすには」財政審が試算
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/397101370.html
財務省の増税プロパガンダもいい加減にしろ!
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/280507814.html
ラベル:財務省
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