2022年10月17日

[PFI法改正案] 10月14日、PFI法改正案を閣議決定 コンセッションで施設増設や配置変更可能に

[PFI法改正案] 10月14日、PFI法改正案を閣議決定 コンセッションで施設増設や配置変更可能に

政府/PFI法改正案、コンセッションで施設増設や配置変更可能に
https://www.decn.co.jp/?p=146947


2022年10月14日の日刊建設工業新聞より転載

 政府は新しい資本主義の中核となる「新たな官民連携」の取り組みとして、PPP/PFIを拡大するため、PFI法を改正する。コンセッション(公共施設等運営権)では事業者が施設の改修や増設を柔軟に実施できるように、事業者選定前に決定する実施方針の変更手続きを創設。民間の自由度の高い運営につなげる。PFI事業の対象として、スタジアムやアリーナといったスポーツ施設や集会施設を追加する。同法改正案は14日にも閣議決定し、開会中の臨時国会に提出する予定だ。
 改正法が成立すれば、実施方針の変更手続きの規定は公布から6カ月以内、PFI事業の対象追加は公布と同日の施行を見込む。改正法に基づきPPP/PFIの導入拡大を加速し、事業規模目標(2031年度までの10年間で30兆円)の達成を目指す。
 コンセッションは事業期間が平均23年間と長期間となる。運営する施設の規模や配置は実施方針で設定。現行法では同方針を変更することができないため、事業期間中に技術革新や事情変更などがあっても、施設の増設や配置変更などは不可能。コロナ禍で3密を回避するために施設内の動線を変更する際も、実施方針の条件を逸脱する場合はできなかった。
 改正案では実施方針の変更制度を創設し、事業期間中に施設の規模や配置を変えられるようにする。これにより、コンセッションを導入している空港では就航便数の増加に対応するためのエプロン(駐機場)の拡張が可能になる。アリーナの観客席増設、美術館での通路拡幅やエレベーターの増設といったバリアフリー対応も柔軟に行えるようになる。運営面で民間の自由度を高め創意工夫を引き出すことで、質の高いサービス提供につなげる。
 PFI事業の対象に、多くの新設・改築更新需要が見込まれるスポーツ施設と集会施設を追加する。
 スポーツ施設は法整備に先行して、月内にもコンセッションの導入に向けたガイドライン(暫定版)を策定する予定。集会施設は公民館や音楽ホールなど地域交流の拠点施設が対象となる。



令和4年10月14日(金)定例閣議案件
https://www.kantei.go.jp/jp/kakugi/2022/kakugi-2022101401.html

民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案(決定)

(内閣府本府)



第210回 臨時国会
https://www.cao.go.jp/houan/210/index.html

民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案 令和4年10月14日

概要(PDF形式:360KB)
https://www.cao.go.jp/houan/pdf/210/210gaiyou.pdf

要綱(PDF形式:64KB)
https://www.cao.go.jp/houan/pdf/210/210youkou.pdf

法律案及び理由(PDF形式:82KB)
https://www.cao.go.jp/houan/pdf/210/210anbun.pdf

新旧対照表(PDF形式:108KB)
https://www.cao.go.jp/houan/pdf/210/210shinkyu.pdf

参照条文(PDF形式:156KB)
https://www.cao.go.jp/houan/pdf/210/210sansho.pdf


PFI法改正案・概要.PNG
PFI法改正案・概要



政府は新しい資本主義の中核となる「新たな官民連携」の取り組みとして、PPP/PFIを拡大するため、PFI法改正案を閣議決定した。
正式名称「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案」を閣議決定した。

民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(PFI法)の一部を改正する法律案の概要

※PFI:民間の資金やノウハウ等を活用して公共施設等の整備や運営等を行うこと

趣旨

○ 公共の施設とサービスに民間の資金と創意工夫を最大限活用するPFIは、「新しい資本主義」における新たな官民連携の柱として、地方創生やデジタル田園都市国家構想の実現に大いに寄与するもの。

○ 特に、地域づくりの核となるスポーツ施設や身近な拠点となる集会施設など活用対象を拡大するとともに、特に地方部への金融等専門的ノウハウの浸透を図り、小規模自治体など全国各地で幅広く自律的に展開されることが求められる。

○ あわせて、公共施設等運営事業(コンセッション)については、長期にわたる事業期間中の技術革新や事情変更等を踏まえて、柔軟に対応できるようにすることで、より効果的・効率的に事業展開が図られる。

○ このため、関係者のニーズに的確に対応し、PFI事業の一層の促進を図る観点から、以下の措置を講ずることとする。

概要

@ PFI事業の対象となる公共施設等の拡大
PFI事業の対象となる公共施設等の定義にスポーツ施設及び集会施設を追記する。

A 公共施設等運営事業に関する実施方針の変更手続の創設
事業期間中の事情変更等を踏まえた、施設の改修工事が柔軟に実施できるよう、実施方針で定めた公共施設等運営事業に係る施設の規模や配置の変更を可能とする。

B 株式会社民間資金等活用事業推進機構(PFI推進機構)の業務の追加及び保有株式等の処分期限の延長
PFI推進機構の業務に、事業を支援する民間事業者(地方銀行など)に対する助言や専門家派遣等を追加するとともに、PFI推進機構の保有する株式や債権などの処分期限を5年(令和15年3月31日までに)延長する。

※施行期日:@公布の日 A公布後6月以内 B公布後1月(※延長部分は公布の日)

目標(「PPP/PFI推進アクションプラン」において規定)

〇 事業規模 : 令和4年度〜令和13年度の10年間で30兆円※
※契約締結した事業から見込まれる民間事業者の契約期間中の総収入

PFI法改正案の概要の趣旨で「公共の施設とサービスに民間の資金と創意工夫を最大限活用するPFIは、「新しい資本主義」における新たな官民連携の柱として、地方創生やデジタル田園都市国家構想の実現に大いに寄与するもの。」と来ました。
今回は水道のコンセッションではありませんが、新しい資本主義やデジタル田園都市国家構想の狙いはPPP/PFIということが判明しました。
PFIは民間の資金やノウハウ等を活用して公共施設等の整備や運営等を行うことです。

[水道民営化] 6月12日、参院内閣委員会でPFI法改正案が可決⇒6月13日、参院本会議でPFI法改正案が可決・成立
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/459993792.html

[水道民営化] 6月15日、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律(PFI法)の公布を閣議決定⇒6月20日、PFI法を公布⇒6ヶ月以内に政令で定める日から施行
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/460153047.html

2018年の6月13日に改正PFI法が成立した時は水道のコンセッションだった。
所謂、水道民営化だった。




追記

[PFI推進会議] 6月3日、インフラ維持管理に民間資金活用「PFI」10年間目標30兆円決定
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/488605059.html

6月3日のPFI推進会議で新アクションプランにおいて今後10年間の取組目標を新たに設定(事業規模30兆円)としていた。
今回のPFI法改正案の目標も令和4年度〜令和13年度の10年間で30兆円です。
PFI推進会議で議論されたことを改正案に加えて来ましたね。




関連

[水道民営化] 6月15日、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律(PFI法)の公布を閣議決定⇒6月20日、PFI法を公布⇒6ヶ月以内に政令で定める日から施行
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/460153047.html

[水道民営化] 6月12日、参院内閣委員会でPFI法改正案が可決⇒6月13日、参院本会議でPFI法改正案が可決・成立
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/459993792.html
ラベル:PFI法改正案
posted by hazuki at 21:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 法律・法案 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする