尖閣諸島国有化から10年 海上保安庁は専従体制で警備
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220911/k10013812941000.html
2022年9月11日のNHKニュースより転載
沖縄県の尖閣諸島が国有化されてから11日で10年です。
中国当局の船が領海のすぐ外側の接続水域を航行するケースが常態化する中、海上保安庁は専従体制をつくり、警備にあたっています。
尖閣諸島は沖縄本島の西方、およそ410キロに位置する島々の総称で、日本政府は2012年9月11日に国有化しました。
国有化以降、中国当局の船による領海への侵入など、尖閣諸島の周辺海域に接近する事案は徐々に増え、接続水域を航行した日数は、▽2020年は333日と過去最多となったほか、
▽2021年は157日連続で接続水域内の航行が確認されています。
ことしは10日午前8時の時点で、
▽領海侵入は20件、
▽接続水域内での確認日数は237日となっていて、
ここ数年とほぼ同じペースで推移しています。
海上保安庁は専従の体制で警備にあたっていて、「中国海警局の動きを注視し、わずかな変化も見逃さないよう、引き続き緊張感をもって領海警備に万全を期す」としています。
尖閣諸島とは
尖閣諸島は沖縄本島の西方、およそ410キロに位置する魚釣島、北小島、南小島、久場島、大正島などからなる島々の総称です。
日本政府は歴史的にも国際法上も尖閣諸島は日本固有の領土であり、領有権の問題は存在しないとしています。
日本政府は、尖閣諸島について、現地調査でほかの国の支配が及んでいる痕跡がないことを確認したうえで1895年に閣議決定を行い、日本の領土に編入しました。
外務省によりますと、1969年に国連機関の調査報告書で周辺海域に石油が埋蔵されている可能性があると指摘されると、中国政府は1971年、初めて領有権を主張します。
さらに1992年には「領海法」を制定し、尖閣諸島は中国の領土だと明記しました。
その後、2004年、中国人活動家7人が、魚釣島に不法に上陸する事件が発生。
2010年には、中国の漁船が海上保安庁の巡視船に衝突する事件が発生しました。
日本政府は、2012年9月11日、尖閣諸島の安定的な維持や管理を図るため、海上保安庁が魚釣島、北小島、南小島の3島を取得・保有し、国有化しました。
(転載、ここまで)
尖閣諸島をめぐる主な経緯
沖縄県の尖閣諸島が国有化されてから11日で10年。
中国当局の船が領海のすぐ外側の接続水域を航行するケースが常態化する中、海上保安庁は専従体制をつくり、警備にあたっている。
1969年に石油埋蔵の可能性が指摘され、1971年に中国が領有権を主張。
尖閣諸島は日本固有の領土であり、領有権の問題は存在しない。