重要施設周辺の土地利用規制法案 衆院内閣委で実質的審議入り
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210521/k10013044641000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_043
2021年5月21日のNHKニュースより転載
安全保障上重要な施設周辺の土地や建物について売買の際に事前の届け出を義務づけるなどの利用規制を盛り込んだ法案は、衆議院内閣委員会で実質的な審議に入り、内閣官房の担当者は500か所以上の防衛関係施設が検討対象になると明らかにしました。
この法案は、自衛隊の基地や原子力発電所などの重要インフラ施設の周辺などを「注視区域」や「特別注視区域」に指定し利用を規制するもので、「特別注視区域」では、土地や建物の売買の際に事前に氏名や国籍の届け出などを義務づけています。
21日は衆議院内閣委員会で実質的な審議が始まり、内閣官房の担当者は、規制対象として想定される防衛関係施設は、部隊の活動拠点となる施設や司令部機能を持つ施設など500か所以上が検討対象になると明らかにしました。
また、沖縄県の尖閣諸島周辺の海域で領海警備を担当する那覇の第十一管区海上保安本部や石垣海上保安部の施設周辺は、指定する必要性と緊急性が高いと説明しました。
一方、領土問題を担当する小此木国家公安委員長は「重要施設への機材などの搬入や搬出を阻止する行為については、例えば『注視区域』内にある土地などで利用者がそうした行為を恒常的に行っている場合には、法案に基づく勧告、命令を行うことがある」と述べました。
これに先立って開かれた理事会で、与党側は来週26日に採決を行いたいと提案しましたが、野党側と折り合わず、引き続き協議することになりました。
衆議院インターネット審議中継
https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=52239&media_type=
2021年5月21日 (金)
内閣委員会 (5時間12分)
案件:
重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律案(204国会閣62)
発言者一覧
説明・質疑者等(発言順): 開始時刻 所要時間
木原誠二(内閣委員長) 9時 00分 01分
杉田水脈(自由民主党・無所属の会) 9時 00分 35分
濱村進(公明党) 9時 35分 25分
本多平直(立憲民主党・無所属) 10時 00分 31分
重徳和彦(立憲民主党・無所属) 10時 31分 30分
広田一(立憲民主党・無所属) 11時 01分 32分
屋良朝博(立憲民主党・無所属) 11時 33分 31分
木原誠二(内閣委員長) 13時 00分 01分
後藤祐一(立憲民主党・無所属) 13時 00分 43分
赤嶺政賢(日本共産党) 13時 43分 31分
足立康史(日本維新の会・無所属の会) 14時 14分 26分
岸本周平(国民民主党・無所属クラブ) 14時 40分 22分
答弁者等
大臣等(建制順):
小此木八郎(国家公安委員会委員長 国土強靭化担当 領土問題担当 内閣府特命担当大臣(防災 海洋政策))
大西宏幸(防衛大臣政務官)
近藤正春(内閣法制局長官)
5月21日、衆院内閣委員会。
重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律案(重要土地等調査法案)を議題とした。
自民党の杉田水脈氏、公明党の濱村進氏、立憲民主党の本多平直氏、立憲民主党の重徳和彦氏、立憲民主党の広田一氏、立憲民主党の屋良朝博氏が、小此木八郎国務大臣、大西宏幸(防衛大臣政務官)、近藤正春(内閣法制局長官)及び政府参考人に対して、それぞれ質疑を行った。
衆院内閣委員会は休憩に入った。
休憩前に引き続き質疑を行った。
立憲民主党の後藤祐一氏、共産党の赤嶺政賢氏、日本維新の会の足立康史氏、国民民主党の岸本周平氏が、小此木八郎国務大臣、大西宏幸(防衛大臣政務官)、近藤正春(内閣法制局長官)及び政府参考人に対して、それぞれ質疑を行った。
自民党の杉田水脈氏が、日本維新の会の議員の頃、平成25年秋の臨時国会に同様の法案を提出したとのことである。
その法案は成立はしなかった。
立憲民主党の本多平直氏
本多平直氏は北海道の選挙区で外資の土地が買収され、気になっていた課題ではあるとのこと。
水源地を外国の方に買われるのは心配だが、今回の法案は水源地が抜けている。
何故、水源地は抜けたのか?
小此木国務大臣
森林法という既存の法律があります。
有識者会議でも大丈夫だという認識。
立憲民主党の本多平直氏
10年経って、この法案が基地の周りで何かをやっている人を監視する法律になっているのではないかという心配の声が届いている。
小此木大臣が、そういう意図でやっているのではないと思っている。
しかし、立法事実がない。
この法案が原発要らないとか基地要らないと反対運動している人々を阻害している。
立憲民主党の重徳和彦氏
安全保障の観点で、外資に土地を買収されるのは問題だという認識を政府と共有出来ている。
問題は法案の中身です。
外国人と日本人を区別出来ないという建付けになっているので、日本人に対しても調査が掛かるのではないかといった疑念がある。
森林、農地が対象外になっている。
(省略)
安全保障の定義は?
共産党の赤嶺政賢氏については、法案を廃案にすべきという点で話になりません。
土地利用法案 実質審議入り まるで戦前の弾圧法 「住民の不安」立法根拠なし 赤嶺議員が追及 衆院内閣委
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik21/2021-05-22/2021052201_01_1.html
2021年5月22日の赤旗をご覧ください。
日本維新の会の足立康史氏については、共産党を批判して侮辱するようなセリフを吐こうとしたので、木原誠二(内閣委員長)に国民が見ているので言葉遣いには気を付けるよう注意されました。
国民民主党の岸本周平氏は、「このタイミングで法案が出て来たことには評価をしたい。しかし、私権制限があるので、バランスのとり方が問題。」という認識。
普天間基地の問題を取り上げ、質疑を行った。
立憲民主党、国民民主党からは、法案に私権制限があるので、修正も視野に入れているとのこと。
次回は、5月26日に質疑が行われる。
与党は野党が法案に賛成してくれると思ったのか、5月26日には採決を提案していたようである。
参考
[重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律案] 5月19日、土地規制法案が衆院内閣委員会で審議入り
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/481662056.html
[重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律案] 5月11日、土地規制法案が衆院本会議で審議入り
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/481483654.html
[重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律案] 3月26日、土地規制法案を閣議決定 安保関連施設の周辺対象
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/480702112.html
関連
安全保障上 土地売買など規制の法案 自民の総務会で了承
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/480641309.html
自衛隊基地など周辺土地売買規制法案 自公で調整後 国会提出へ
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/480341732.html
外資の土地買収 情報の一元管理を提言 政府の有識者会議
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/479181577.html
外資土地買収 法整備含め年内提言へ 政府有識者会議
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/478433219.html
外国資本などの土地買収 新制度含め検討 小此木国家公安委員長
http://hazukinoblog.seesaa.net/article/477867204.html
ラベル:土地規制法案