日米豪印4か国 初の首脳会合 ワクチンなど作業部会立ち上げへ
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210312/k10012912861000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_028
2021年3月13日のNHKニュースより転載
日本とアメリカ、オーストラリア、インドの4か国の枠組みによる初めての首脳会合が、オンライン形式で行われました。「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、さまざまな国々と協力するほか、ワクチンなどの分野で作業部会を立ち上げ、年内に対面で首脳会合を開催することで一致しました。
「クアッド」と呼ばれる4か国の枠組みによる初めての首脳会合は、菅総理大臣、アメリカのバイデン大統領、オーストラリアのモリソン首相、インドのモディ首相が出席し、日本時間の12日午後10時半ごろから、オンライン形式で、1時間半余り行われました。
冒頭、菅総理大臣は「4か国で『自由で開かれたインド太平洋』の実現に向け、強力に進め、新型コロナの克服を含め、地域の平和と安定、繁栄に目に見える貢献をしていきたい」と述べました。
そして、菅総理大臣は「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、より多くの国々と連携していく必要があると指摘し4か国の首脳はさまざまな国々と協力していくことで一致しました。
また、会合では、4か国は、基本的価値を共有しているとして、協力を一層強化していくことや、法の支配、航行と上空飛行の自由、紛争の平和的解決、民主的価値、領土の一体性といった原則を支持することを確認しました。
そのうえで、4か国の首脳は、新型コロナウイルスのワクチンや、次世代の通信規格などを念頭にした重要・新興技術、それに気候変動の3つの分野で、それぞれ作業部会を立ち上げることで一致しました。
地域情勢をめぐり、菅総理大臣は、ミャンマー情勢悪化への重大な懸念を表明し、国軍に対し、民間人に対する暴力の即時停止や関係者の解放、民主的な政治体制の早期回復を強く求めていると説明し、4か国の首脳は、早期に民主主義を回復させる必要性を強調しました。
また、東シナ海や南シナ海の情勢について、菅総理大臣は、一方的な現状変更の試みに強く反対し、中国の「海警法」について、国際法との整合性の観点からも問題がある規定が含まれているとして、深刻な懸念を持っていることを伝えました。そして、4か国の首脳は、国連海洋法条約を含む国際法をはじめとするルールに基づく海洋秩序への挑戦に対応するため、連携していくことで一致しました。
菅総理大臣は、全人代=全国人民代表大会で決定した香港の選挙制度の変更について、重大な懸念を強めていることや、新疆ウイグル自治区に関する人権状況についても深刻な懸念を表明しました。
一方、北朝鮮情勢について、4か国の首脳は、国連安保理決議に従った完全な非核化へのコミットメントを再確認するとともに、菅総理大臣が、拉致問題の早期解決に向けた理解と協力を求めたのに対し、各国から支持を得ました。
そして、4か国の首脳は、年内に対面で首脳会合を開催することで一致しました。
会合のあと菅総理大臣は、記者団に対し「日米豪印4か国を新たなステージに引き上げることができた会合だったと思う。これから4か国を中心に、野心的で具体的な成果を出すことができるよう、しっかり協力していこうということだ」と述べました。
転載ここまで
日本とアメリカ、オーストラリア、インドの4か国の枠組みによる初めての首脳会合が、オンライン形式で行われた。
「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、さまざまな国々と協力するほか、ワクチンなどの分野で作業部会を立ち上げ、年内に対面で首脳会合を開催することで一致した。
「クアッド」と呼ばれる4か国の枠組みによる初めての首脳会合は、菅総理大臣、アメリカのバイデン大統領、オーストラリアのモリソン首相、インドのモディ首相が出席し、日本時間の12日午後10時半ごろから、オンライン形式で、1時間半余り行われた。
令和3年3月12日 日米豪印首脳テレビ会議
https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/actions/202103/12tv_kaigi.html
令和3年3月12日、菅総理は、総理大臣官邸で日米豪印首脳テレビ会議に出席しました。
会議後、共同声明(和文 https://www.kantei.go.jp/jp/content/000079174.pdf /英文https://www.kantei.go.jp/jp/content/000079175.pdf )及びファクトシート(和文 https://www.kantei.go.jp/jp/content/000079176.pdf /英文 https://www.kantei.go.jp/jp/content/000079177.pdf )が発出されました。
総理は、冒頭の挨拶で次のように述べました。
「ジョー、モディさん、そして、スコモ。自由で開かれたインド太平洋の実現に共に取り組む皆さんと一緒になって、日米豪印首脳会議、実現できることを大変幸運に思います。
日米豪印は、今映像で観た津波災害への対応を端緒として、2007年には、外交的な立場へと姿を変えました。その後、難しい局面を乗り越えて、2017年頃から新たなモメンタムを得て、昨年10月には、ここ東京で外相会談を開催するに至りました。それから半年足らずで、初の首脳会議開催に至ったことを感慨深く思います。ジョーのイニシアティブに、感謝申し上げます。
この4か国で、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、強力に進め、新型コロナの克服を含め、地域の平和と安定、繁栄に、目に見える貢献をしていきたいと考えます。
なお昨日は、東日本大震災発災10年です。震災への対応に当たり、米豪印各国から多大な御支援を頂きました。またジョーには、震災直後、被災地を訪問いただいたこと、改めて御礼申し上げます。
本日は、充実した意見交換ができること、楽しみにしています。」
外務省HP
日米豪印首脳テレビ会議
https://www.mofa.go.jp/mofaj/fp/nsp/page1_000939.html
3月12日、午後10時30分から約1時間45分間、菅義偉内閣総理大臣は、スコット・モリソン・オーストラリア連邦首相(The Hon Scott Morrison, MP, Prime Minister of the Commonwealth of Australia)、ナレンドラ・モディ・インド首相(H.E. Mr. Narendra Modi, Prime Minister of India)、ジョセフ・バイデン米国大統領(The Honorable Joseph R. Biden, Jr. President of the United States of America)との間でテレビ会議を行ったところ、概要は以下のとおりです。今回の会議は、米国の呼びかけにより開催され、会議後、共同声明及びファクトシートが発出されました。
参考資料
令和3年3月12日 日米豪印首脳テレビ会議
https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/actions/202103/12tv_kaigi.html
日米豪印首脳テレビ会議
https://www.mofa.go.jp/mofaj/fp/nsp/page1_000939.html