防衛相 中国国防相に海洋進出への懸念伝え前向きな対応求める
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201214/k10012764241000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_056
2020年12月14日のNHKニュースより転載
岸防衛大臣は、中国の魏鳳和国防相と就任後初めてテレビ会議形式で会談し、沖縄県の尖閣諸島は日本固有の領土であり、中国が海洋進出を強めていることに強い懸念を伝えたうえで、前向きな対応をとるよう強く求めました。
岸防衛大臣と中国の魏鳳和国防相のテレビ会議形式の会談は、14日夕方、およそ1時間半、行われました。
この中で岸大臣は、沖縄県の尖閣諸島について「歴史的にも国際法上も疑いのない、わが国の領土であり、現にわが国は有効に支配している。解決すべき領有権の問題はそもそも存在しない」と述べました。
そのうえで今月も、尖閣諸島の沖合で中国海警局の船が日本の領海に侵入したことなどを念頭に、中国が東シナ海で海洋進出を強めていることに強い懸念を伝えたうえで、前向きな対応をとるよう強く求めました。
これに対し、中国側は独自の主張を述べたということです。
一方、会談で両氏は、自衛隊と中国軍の海上や空での偶発的な衝突を防ぐため、防衛当局の幹部どうしが電話などで、直接連絡を取り合う「ホットライン」を、早期に開設できるよう調整を加速させることを確認しました。
会談のあと、岸大臣は記者団に対し「事態をエスカレートさせる行動を取らないようにすることや、軍事力などの透明性を向上させ、国際社会の懸念を払拭(ふっしょく)するよう中国側に強く求めた」と述べました。
中国国防相 尖閣巡り独自の主張を展開
中国国防省によりますと、魏鳳和国防相は、岸防衛大臣とのテレビ会議形式の会談で、両国の防衛当局の関係について「ハイレベルな交流を維持し海上と空での連絡メカニズムの構築を加速させ、建設的な安全保障関係を積極的に築く必要がある」と述べたということです。
一方、沖縄県の尖閣諸島については「領土の主権と海洋権益を守る決意が揺るぐことはなく、双方は大局的かつ長期的な視点に立ち、協議を強化して意見の違いを適切に処理するべきだ」などとして中国独自の主張を展開しました。
岸防衛大臣は、中国の魏鳳和国防相と就任後初めてテレビ会議形式で会談し、沖縄県の尖閣諸島は日本固有の領土であり、中国が海洋進出を強めていることに強い懸念を伝えたうえで、前向きな対応をとるよう強く求めた。
岸大臣は、沖縄県の尖閣諸島について「歴史的にも国際法上も疑いのない、わが国の領土であり、現にわが国は有効に支配している。解決すべき領有権の問題はそもそも存在しない」と述べた。
尖閣諸島は我が国日本の領土であり、解決すべき領有権の問題は存在しない。
日中防衛相テレビ会談について
https://www.mod.go.jp/j/approach/exchange/area/2020/20201214_chn-j.html
標記について、下記のとおり実施されましたのでお知らせいたします。
2020年12月14日17時から約95分間、岸防衛大臣と魏鳳和・中国国務委員兼国防部長とのテレビ会談が行われました。
冒頭、魏国務委員から岸大臣に対し、就任の祝意が示され、岸大臣から感謝の意を示しました。
両大臣は、日中関係や地域情勢について意見交換を行いました。岸大臣からは、我が国固有の領土である尖閣諸島周辺海域を含む東シナ海情勢について、まず、同諸島に関する我が国の立場をしっかりと伝えた上で、中国軍や中国公船の活動といった個別の事象について指摘しつつ、力を背景とした一方的な現状変更の試みに対する強い懸念を伝達し、事態をエスカレートさせるような行動をとらないよう、強く求めました。また、南シナ海情勢については、岸大臣から、現状への懸念を述べるとともに、法の支配や自制の重要性を指摘しました。さらに、岸大臣から、中国が自国の国防政策や軍事力の透明性を向上させ国際社会の懸念を払拭するよう求めました。
その上で、両大臣は、日中の安定した関係は、地域及び国際社会の平和、安定、繁栄にとって極めて重要であり、日中防衛当局間においても、引き続き、意思疎通を継続していくことを確認しました。
両大臣は、「日中防衛当局間における海空連絡メカニズム」の「日中防衛当局間ホットライン」について、早期開設に向けた調整が着実に進展していることを改めて歓迎し、その実現に向け、両大臣がリーダーシップを発揮し、調整を更に加速させていくことで一致しました。
参考ツイート
中国の魏鳳和国務委員兼国防部長と防衛相テレビ会談。私からは、我が国固有の領土である尖閣諸島に関する我が国の立場をしっかりと伝え、中国軍や中国公船の活動など力を背景とした一方的な現状変更の試みに対する強い懸念を伝達しました。
— 岸信夫 (@KishiNobuo) December 14, 2020
詳しくは防衛省ホームページ↓https://t.co/4kJw2s5Glc pic.twitter.com/tqGovWGAa4
参考資料
日中防衛相テレビ会談について
https://www.mod.go.jp/j/approach/exchange/area/2020/20201214_chn-j.html
ラベル:岸信夫